金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

夏休みこども陶芸教室の作品の繕い

2014-08-29 14:34:08 | 陶器の繕い例
すでに届けた子どもたちの夏休みの陶芸作品。
上ノ島総合センターの方ではトラブルがなかったが、あとの水堂総合センター分の作品に何点かトラブルがあった。

その繕いの様子も紹介しておきます。

先ずは2枚の小皿。
私の事前準備の際にトラブルの原因があった模様。
素焼きの段階で亀裂が入り、一応補填したもので仕上げをしてもらったがやはり亀裂は避けられない。


アラルダイトと地の粉とを混ぜたもので充填です。


充填が完了した段階です。
これで乾燥させて。


陶板にも亀裂が。
これは素焼きの段階では気付かなかったものです。
同様に充填します。


充填完了。


そして、乾燥後に「新うるし」を使って繕い箇所が目立たないように仕上げです。
他にも陶板で、ほんの少しひびが入ったものがありましたが、それらはアラルダイトのみで補修を済ませました。
窯から出してまだ熱いものを冷ましながらの作業で、何とか間に合いましたね。

8月2回目の繕いの会

2014-08-23 16:36:56 | 繕いの会の様子
8月2回目、21日の「繕いの会・器再楽」。

その様子。
5名の参加です。


今回は久しぶりにモモケルさんも参加して。


これは完了したものです。


喜田さんは前回からの欠けた中鉢は、銀粉(平極)を蒔いて、乾燥させて磨きを掛けますが、その工程はもう自宅でできるでしょう。
新しい繕いは、蓋と蓋受けが割れてしまっているものを蓋受けをつけます。


3点にアラルダイトと地の粉で作ったベースを置いて、湿布薬のプラスチックを利用して形を保持します。


猫田さんは、前回の黒猫の繕いの続きを。
私は手が回りませんので、ベテランの浜田さんが手伝います。
亀裂などが多いので、2成分を混ぜる補修材を使ってもらいました。
私も購入したもののまったく使わずに置いてあったものです。


前回、コンクリート片を貼り付けたところにもそれを使って。
だいぶ整形ができましたね。


畑谷さんから預っていた鉢は、私が繕いを済ませています。


今回は、良く使いこんでいるお盆の再生です。
先ずは周りの黒い部分、側面の桜の樹皮を貼り付けた部分を新うるしで色付けしてもらいました。


そのあと、私が全体を透明漆を塗って終了です。
うんと蘇りましたね。
新うるしの威力ってすごいですね。

「繕いの会」8月の1回目

2014-08-08 17:57:58 | 多種類の繕い例
昨日は8月の「繕いの会」の1回目。

猫田猫美さんもモモケルさんもお休み。
折角、頂いた西優子さんの猫ちゃんを見てもらおうと思っていたのに、残念。
でも、他のメンバーが猫の「アヤメちゃん」との対面を楽しんでくれました。

昨日の参加者は4名。
畑谷さんは、仕上げの鯛の牙での磨きです。


今回、新たに持ってこられたもの。
縁の欠けた部分はすでに修理済みです。
阪神淡路大震災で亡くなられたご主人が、どなたかに繕ってもらったもののようです。
その後、新に欠けた部分の繕いです。
この方は、色々お持ちになられますが、たくさんあるものですね。
帰りがけに教室を出た後で、「このお盆は良くなりますか」と小さな使い込まれたお盆を出されました。
「少しはきれいになるでしょうけど、もっと早く出してくださいよ」と私、預かって、教室に戻って次回以降の繕いにとしまいこみました。


繕いに本格的に取り組みたい喜田さん、でも普通お家ではそんなに繕うものはないはずですので、たくさん持ってこられたことがある「モモケルさんの品物の繕い手伝いをされるといいでしょうね」と言ってみたものの、モモケルさんは多忙な方ですので、どうでしょうかね。

この日は2つお持ちになられましたが、このインドネシアの品物、とてもうまく割れていて、カエルの貼付けがある部分、ピッタリとくっつきますので、銀や金粉で蒔いて装飾する必要がなさそうですね。
もう一つの鉢は3か所ほど欠けた部分が。



ベテランの浜田さんは、手伝いが要りません。


私の妻は、丹波立杭焼の丹文窯の大西雅文さんのコーヒーカップ。
傷物をとても安く入手して、繕っています。
もう一つは、私のキノコ小皿。
去年の京都府立植物園のキノコ展で、私が落として割ってしまったものです。
ひびのラインをカラフルに仕上げるとのことですが、果たして、どんなふうになりますやら。

この日は、猫田さんの黒猫の置物の繕いが無かったので余裕がありましたね(笑)。

7月2回目の繕いの会

2014-08-02 10:17:02 | 繕いの会の様子
7月最終日の31日の「繕いの会・器再楽」の様子です。

仕事で参加できない方、間違えて昼間に来られた方というのもおられて、この日は4名だけでした。

でも、猫田猫美さんが参加しているから賑やかなこと。

猫美さんの白猫はあとヒゲをつけるだけ。
本当の猫のヒゲをお持ちだということで、もともとのテグスではなく本物のヒゲをつけました。

まだ途中の段階での写真ですが、とっても素敵です。
先端が細くなっている自然な状態がいいのでしようね。
さて、「のびてくるかなー」と皆さん囃し立てます。


翌日、早くから山に出かけるという方、欠けた部分の補修の最終段階。
銀の丸粉で蒔いてあったものを、鯛の牙で磨くだけ。
綺麗な輝きが出て、終了です。


他のメンバーは自分で繕い作業を進めますので、もっぱら私は猫美さんの黒猫の手入れを手伝います。
前回までは、他の方が手伝っておりました。

欠けてなくなっている部分が2か所。
さてどうしようかと。
2か所もあり、接着剤が乾くまでに垂れてしまうので難しいところです。
結局、何かで補填しようということになり、猫美さんが探しに外に出ました。

植木鉢の欠片、セメント板の欠片などをすぐに探してこられました。
この猫美さんというのは、何をしてもいつも運がいいようですね。
いい具合です。


もう1箇所も。


こんなものを整形して。


それでこの日はここまで。
相当なズレが生じていますが、一応形になっています。


後姿。
猫美さんご本人は、「にゃーにもしていない」と。
こんなに壊れたものの繕い、私も「アバウトに、アバウトに」と気楽に手伝っています。


それから、猫の陶芸作品を作りたいという話から、三木吉川町の陶芸仲間のことをお話しすると、その作品をぜひ見たいと。
それで、ブログで紹介しましょうということになりました(このあと西宮エリアブログに紹介編の記事があります)。
いつも賑やかで楽しい猫美さんでしたね。
他の方は放ったらかしで申し訳ありませんね。