金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

夏休みの子どもの作品の繕い

2015-08-26 16:04:15 | 陶器の繕い例
夏休みの子ども陶芸教室の作品で、トラブルのあったものが3点。
陶板と2枚の小皿。

この陶板の飾り皿は、乾燥段階で相当な隙間ができてしまって、私の方で粘土で埋める処置をしたのですが、やはり真っ二つになってしまいましたね。


素焼きを終えて下絵釉を塗る作業の時は、亀裂はこんな状態でしたが。


小皿2枚もほんの少しヒビが入ってしまっていました。
先ずは、アラルダイトと砥の粉を混ぜたもので補填です。


そして、接着剤が固まった翌日に、「新うるし」を使って修復です。
私がこの作業をしていると、家に帰っていた次女が自分がやってみたいと手伝ってくれました。
「新うるし」の限られた色を混ぜて下絵釉と同じ色を作ります。


美術系の短大出身の次女、さすがに色合わせはうまいな。
私の塗った上から修正してくれました。


さあ、完成です。


2L版の写真が入る「カメラのキタムラ」で500円で購入できる額で作品の出来栄えの様子を見ました。
この額、この様な厚手の作品も入るボックス型の優れもの。
私は自分の作品でもよく利用していますので、今回出来上がった作品を飾るのにいいですよと見本を上ノ島総合センターに預けています。


クマさんを作った女の子の妹さん、1年生だそうです。
その子のヒヨコの作品もいい出来栄えですね。
子どもたち、夏休みの宿題に利用してくれるといいですね。

最近の繕い

2015-08-15 15:17:56 | 陶器の繕い例
くっ付いていた小さな二つの作品をルーターで分離したものの繕いです。

くっ付いていた部分に艶黒漆を塗って、銀粉を蒔きましょう。



ついでに、普段よく使っている器の繕いもしましょう。
これは真っ二つに割れたものをアラルダイトで接着して使っていたもの。

使っているうちに割れたところが茶色っぽくなってきています。
ふちには3か所も欠けて繕ったものです。
その金粉もはがれてきています。
毎日のようにとてもよく使う食器ですので、繕ってもダメになってきますね。


この皿も同様に良く使うので艶黒漆もかすれてきています。



これは3か所ほど小さな欠けがあります。
もう少し丁寧に扱ってもらいたいものですね。



艶黒漆を施します。



こんな風に仕上げて。



こちらの2点のみ銀粉をたっぷりと施して。
今回は平極を使って。



このあと濡れぞうきんとともにビニール袋に入れて漆の乾燥です。


二日後に乾燥が完成です。
鯛の牙での磨きは平極ですので軽くです。
今回のこの二つは、断面を成形することなく切り離したままでの繕いです。
それも面白いかなと。



他の3点は艶黒漆のみで終了。
でも、妻はどうして繕った器ばかりを優先的に使うのでしょうかね。