金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

川西での「器再楽」の様子

2021-01-29 13:52:58 | 金繕い教室「器再楽」

昨日は川西パレットでの金繕い教室「器再楽」でした。

 
今回も会場が小さくて参加者は7名でした。

 

さあ、今日はどんな繕い品でしょうかね。

いつも「画廊シャノワール」のオーナーの佐野さん、たくさんの品物、3人の娘さんたちが次から次へと持ってこられるそうです。

 

今回初参加の市役所時代の友人(男性)、大きく割れた茶碗を持参されて。

 

持ち帰りが容易なように、乾燥の早いアラルダイトを使ってもらいました。

2液混合の接着剤を混ぜないで使おうとされたので、「ちょっと待って」と。

土器を修復したことがあるそうで、ああそういうやり方もあるのかと。

 

この方、前回に漆器のお盆の欠けたところを補修したものの仕上げです。

赤ロイロ漆を出してあげました。

 

でも、ちょっと色が濃すぎましたかね。

拭き漆のようにすぐにふき取れば良かったでしょうかね。

使っているうちに気に入らなければ「新うるし」で色合わせするのもいいかも。

この段階は縁に弁柄漆を施しています。

 

この方はコーヒーカップの仕上げですね。

いい面相筆を貸してあげて、艶黒漆を使って。

 

とても上手に細い線を引くことができましたね。

 

そのあと、錫粉を蒔かれて。

私も仕上げを少し手伝ってあげて。

 

この方は世話人のお一人。

繕うものが無くて困っておられます。

お家では割らない人なんで。

仕方がないので、ご自分の陶芸作品をわざわざ割られたりして教室に参加されています。

 

画廊のオーナーの佐野さん、隣接する画廊に行ったり来たりで忙しいので、私がほとんど手伝って。

この日は。皆さん錫粉ですね。

 

次の品物。

ベースの接着剤を使うのはとても上手になっていますね。

この日は漆で線を引くのもだいぶこなされて。

そのあとの私が錫粉を蒔く作業です。

 

これが5点目です。

 

そして、6点目です。

 

これで最後としました。

初参加の私の友人、結構楽しんで観てくれました。

文化財を担当された学芸員さんですので、これからいろいろと楽しいお話が聞けそうです。

来月は大きな部屋で忙しくなりますね。


垂れた接着剤で

2021-01-24 13:06:23 | 陶器の繕い例

丹波立杭焼の登り窯での作品台の繕いの過程で、接着剤が垂れてこんなおもしろい形のものが。

捨ててしまうのは惜しいと(前日のブログをみてくださいね)。
 
先ずは赤い漆(「新うるし」)を塗って。

 

そして、金色をした真鍮粉を蒔いて。

 

額装してあげました。

向きは一応これでいいでしょうかね。
何に見えるでしょうかね。
面白い体験ができました。


ようやく水漏れ箇所の修理完了

2021-01-23 11:16:09 | 陶器の繕い例

丹波立杭焼の登り窯で使っていた作品の置台、すでに修理が完了としていましたが、底の水漏れ部分の修理が厄介でした。

 
側面の補修に使ったのは、金色をした真鍮粉で。

 

底の補修は大変でした。

 

穴の開いている部分の復元と大きな亀裂の補修です。

接着剤が細長く垂れて。

この細く垂れた部分で面白いことが起こりましたが、それは次の機会に。

 

ミニルーターでの底の裏側の補修。

 

全体の補修が終わった段階で、水漏れのチェックでしたが、何か所も漏れる部分があって。

重い品物の裏側ですので、どこから水漏れがしているかの判断がとても難しくて。

何回もトーチで熱して接着剤を注入する作業が続いて。

 

今回がようやく最後でしたね。

 

濡れたように見える部分が接着剤を施した箇所です。

4か所でしたね。

これから花活けに活用してあげましょう。


次の繕いはちょっと変わった品物 その3

2021-01-20 12:28:16 | 陶器の繕い例

登り窯の作品台の繕いの続きです。

 
接着剤で補填した部分をルーターを使って、きれいに仕上げていきます。

 

底の部分も。

 

出来上がりました。

 

低いほうの品物。

 

底の部分。

 

こちらも仕上がりましたね。

 

続いては、金属粉を蒔く作業です。

黒艶漆を塗って。

 

側面だけですが、金色をした真鍮粉を使うことにしました。

 

さあ、仕上がりですね。

 

背の高いほうの品物。

 

背の低いほうの品物です。


次の繕いはちょっと変わった品物 その2

2021-01-18 16:01:30 | 陶器の繕い例

作品台の繕いの続きです。

 
もう一つの背の高いほうです。
裏側にプラスチック板を貼り付けて。

 

地の子を混ぜた接着剤を底の穴の部分と割れた部分に埋めていきます。

 

まだまだ追加で埋めないといけませんね。

 

そして、翌日です。

埋めた部分をならして。

 

プラスチック板をはがしての手入れです。

 

続いて、背の低いほうの手入れです。

接着剤が硬化していますね。

 

プラスチック板とガムテープをはがして。

余分な接着剤をそぎ落としていきます。

 

割れていた部分はこんな風に。

 

底の部分はこんな感じで、OKですね。

 

背の高いほうは、まだまだ大変です。

こんな状態です。

 

とりあえず、横からの作業から。

早く固まるアラルダイトのラピッドタイプが有効ですね。

大きな亀裂を埋めていきます。

 

そして、翌日ガムテープなどをはがして。

まだまだ、充填が必要な個所がありますね。

続きます。