金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

依頼された金繕い その2

2023-11-21 10:57:02 | 磁器の繕い例

もうお一人からの繕いの依頼です。

 
いい日本酒を提供していただいていた立花にある「イコマ酒店」さんです。
今は安くておいしい秋田の純米生酛づくりの「北鹿」ばかりを他の店で購入して愛飲していて、久しぶりにお会いしました。
 
こんな3点です。

 

大きな欠けがあるのは、右側の花器のみです。

 

湿布薬のプラスチック板がとても有効です。

割れたところに裏表から張り付けて、間に強力粉を混ぜた接着剤を挟んで。

 

接着剤の乾燥後、剃刀や水ペーパーを使ってきれいに整形して。

そして、仕上げは「新うるし」の白を使って。

 

ほんの少しだけ欠けがある長皿も「新うるし」で少し緑を混ぜて色合わせして。

 

そして、この可愛いい丸皿、金の丸粉を使って、分固めの処理も施して、こんな風に完成です。

 

3点とも仕上がって、届けてあげて、とても喜んでくださいました。

 

依頼された金繕い その1

2023-11-20 16:37:28 | 磁器の繕い例

しばらくの間、このブログにアクセスできなかったのですが、ようやくつながりました。

その間の記事も追加で書き込もうと思いますが、とりあえず最新の記事から。

 

今回は、妻の友人からの金繕いの依頼です。

 
なかなかいい磁器作品ですね。
取っ手の部分が壊れて、修復個所は3か所ですね。

 

早速接着剤を使って。

 

こんな感じで接着を終えたのですが、残念ながら一番下の部分が少しずれてしまっいましたね。

なかなか難しいですね。

 

次は黒艶漆を塗って。

取っ手の部分ですので、少し丈夫な作りで。

 

いい品物なので、金の丸粉を蒔いて。

消し粉で良かったなあと後で反省です。

金粉、特に丸粉はたくさん使う必要があるので、ちょっと費用がかかりすぎますね。

 

丸粉の場合は、乾燥させたのち、生漆をテレビンでうんと薄めたもので、分固めという工程が続きます。

 

分固めの処理を3回繰り返して、鯛の牙(たいき)で磨いて完了です。

金粉は高価なので、できるだけ材料費に近いだけの費用を頂くことにして。

妻の友人ですので。