金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

次の繕いの依頼 その2

2022-03-24 12:20:56 | 磁器の繕い例
ベースができた後、漆の処理です。
 
金粉には弁柄漆がいいのですが、キャップが空かない状態になっていて、仕方なく黒艶漆を塗って。
依頼のあった方とも相談して、接着部分の全てに処理をしないことにして。

 

30分ほど置いてから、金の消し粉を蒔きました。

 

そして二日後に、手入れをして。

接着剤で汚れた部、金粉を蒔くとよく判るようになつて、きれいにします。

 

こんな風に仕上がりました。

あとはしっかりと漆を乾燥させて終了ですね。


次の繕いの依頼 その1

2022-03-23 15:42:24 | 磁器の繕い例

ご近所の男性の方から繕いの依頼がありました。

 
こんな品物です。
とても小さなカップ。
でも花などの立体的な貼り付けがなされたとても凝った作りですね。
 
ドイツのマイセン窯の品物ですって。
確かに裏側に独特の印があります。
 
壊れたものをネットで購入されたとか。
実は入札される前に修理がどれくらいかかるか、事前に尋ねて来られたのでした。
ちょっと信じ固いですが、よほど気に入られているようですね。

 

セロテープをはがすとこんな感じ。

まさに大破ですね。

 

実際に、使うことはないと確認させてもらって、簡易法で繕いをスタートです。

 

先ずは、アルコールで割れた断面をきれいにして。

 

アラルダイトに強力粉を混ぜたもので接着です。

 

紙テープも使って丁寧に。

 

こんな感じですね。

 

翌日に紙テープをはがして、余分な接着剤も取り除きます。

 

欠けて無くなった部分も1か所あって、その埋める処理もして。

ベースの完了ですね。

 
続きます。

「原田の森ギャラリー」での金繕い美術展

2022-03-20 16:58:34 | 多種類の繕い例

川西の金繕い教室「器再楽」のメンバーから、金繕い作品の展示があるとの案内を頂いて、早速行ってきました。

 
「原田の森ギャラリー」東館です。
 
こんな美術展です。
「花の画」展と合わせての美術展(明日の21日・午後3時まで)。
 
 
会場の様子です。
沢山の金繕い作品ですね。

 

金繕いについての説明が。

「新うるし」を使って修復されているとのこと。

講師は安岡八栄さん。

 

「小さい器の百点展」のコーナー。

 

とてもいいですね。

いろんな手法での金繕い作品でいっぱいです。

 

左側のお香入れは金泥でたくさん修復されていますね。

こちらは銀泥ですね。

 

器の色と合わせたものも。

 

いくつかの教室をされている講師の安岡さんから直接お話を伺うこともできました。

金泥などがはがれないように、上から「新うるし」の本透明を使っての処理もされているとのことです。

本漆を使っての本格的な繕いの書物が多い中、教室でされている「新うるし」を使っての手法の図書を出されたらいかがですかと言ってしまいましたね。

 

沢山の方たちの金繕い作品を見せていただいて、とてもいい刺激になりましたね。