金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

次の繕いの依頼

2023-02-24 16:21:41 | 磁器の繕い例

いい食器などをお持ちの武庫之荘のギャラリーのオーナー、繕いの依頼をよくして下さいます。

 
今回は息子さんのお茶碗にトラブルがあったと。

 

金属粉にはいつも金の丸粉を使ってほしいと依頼されるので、今回は接着剤を使わず本格的な手法で。

よく使われる磁器茶碗ですので、ひびの部分にやすりがけをして、漆がはがれにくいようにして。

 

そして、生漆に小麦粉の強力粉を混ぜたものでスタートです。

接着剤ではないので、漆が固化する何日もかかります。

欠けた部分には途中で追加もして。

 

湿気がたっぷりとあるケースを床暖房のところに置いて。

 

何日もかけて、いよいよ金の丸粉(3号)を蒔いて。

 

その後も何日も漆を固化させて、次は生漆をテレビンでうんと薄めたもので粉固めの処理です。

これを3回繰り返して。

 

そして、いよいよ最終工程の磨きです。

鯛の牙(たいき)で磨きます。

うんと輝いてきます。

 

内側の仕上がりです。

 

そして、外側の様子。

久しぶりの本格的な手法で、いい仕上がりになりましたね。


川西での「器再楽」の様子 その2

2023-02-12 15:38:56 | 金繕い教室「器再楽」
木曜日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子の続きです。
 
この日初参加で、ご自分で作られた茶碗を2点持ってこられたものの接着が終了した後、黒艶漆の処理です。

 

ずっと、作業を熱心にご覧になって。

 

もう一点も、漆塗りです。

 

この作業の途中、他のメンバーからも相談です。

 

さあ、2点漆塗りが終わりました。

細い面相筆での漆塗り、この作業は私が受け持つことが多いですね。

 

すでに漆を処理した他の品物に錫粉を蒔く作業は、ベテランとなったメンバーがやって下さいます。

漆を処理して、ほぼ20分ぐらい置いてからですね。

 

初参加の方の品物は、私が錫粉を蒔いて。

 

2点、3時間の教室の時間内に、こんな風に仕上がりました。

後は、丁寧に持ち帰って、漆が乾燥するまで、たっぷりと日にちをかけて、真綿で表面をきれいにしていただきます。

次回は3月9日(木)ですね。

また、参加してくださいね。


川西での「器再楽」の様子 その1

2023-02-11 16:04:49 | 金繕い教室「器再楽」
今月は、川西パレットでの金繕い教室の「器再楽」は一昨日のみです。
その様子です。
 
参加者は9名でした。

 

この日初参加の方、自作の陶芸作品のお茶碗を2点持参されました。

2点とも大きく割れてしまっていますが、とてもいい作品を作られますね。

 

まずは他の品物の簡単な手入れからスタートです。

ひび(にゅう)の部分の手入れです。

 

にゅうに接着剤を注入して、しっかりと押さえて。

 

30分で硬化開始の接着剤がとてもタイミングがいいので、初参加の方の作品、この日は最初から仕上げまでを説明しながら観ていただきました。

 

まずはノリを塗るようにして。

 

そして、地の子を混ぜたもので接着開始です。

 

割れた破片にも塗って。

 

もう一点も同様に。

この後、しばらくして接着剤が少し硬化してから、剃刀の刃で余分な接着剤をはがします。

 

接着している間に、他の作品の手入れをして。

 

そして、次の工程は何点かの品物に、黒艶漆をベースができている箇所に塗り始めて。

 

参加者の皆さんの作業の様子です。

 

この方の急須、口の部分が傷んでいました。

湯飲みもたくさん欠けていて。

 

この方もたくさん漆を塗る箇所がありますね。

 

最近参加されるようになった方です。

コーヒーカップの欠けた部分の仕上げですね。

 

この方、ガラスの器の修復に取り組んでいますが、とても難しいレベルですね。

道具もだいぶ揃えられて。

私の後継者のお一人として期待できますね。

 

皆さん、とても楽しそうに作業をされています。

 

続く。