金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

松岡禎人さんの作品などの繕い その2

2020-10-29 18:03:00 | 多種類の繕い例

繕いのスタートです。

 
先ずは家の品物2点。
蓋もの。
接着剤だけで。

 

内側の欠けた部分の補修。

これには強力粉を混ぜたもので。

 

もう一点は長鉢の欠けた部分。

欠片をきちんと利用して。

 

そして、ここからは松岡さんの作品です。

取っ手が割れてしまった鉢。

 

続いては長皿の亀裂。

これは地の子を混ぜたものを補填して。

 

そして、こんな形の皿の亀裂部分。

 

裏側はプラスチック板を利用して。

 

底に丸い穴が開いてしまった酒器。

プラスチック板を底に貼り付けて。

 

地の子を混ぜた接着剤を充填して。

 

以上の7点、繕いのスタートでした。

 


松岡禎人さんの作品などの繕い その1

2020-10-28 10:55:30 | 多種類の繕い例
先日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の時に、「画廊シャノワール」で陶展をされていた松岡禎人さんにたくさんの繕い用の作品を頂いて、その時にご本人がとりおきたいと依頼されたものの繕いです。
 
4点あります。

 

それと、我が家の繕い品も妻が便乗して2点。

 
すでに、取り掛かっていますが、その繕いの様子は、その2以降で。
 
それと、教室の繕い材料としていただいたものが2種類。
それぞれ4枚ずつありますねが、これらの繕いは簡単すぎますね。
私が繕って、「松岡禎人という素晴らしい陶芸家の作品」だと伝えて友人たちにプレゼントする方がいいでしょうかね。


川西パレットでの「器再楽」の様子

2020-10-24 17:21:45 | 金繕い教室「器再楽」
一昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子です。
参加者は10名。
 
世話人の方たちがいろいろと打ち合わせをしてくださいます。

 

先ずは前回ベースの修復をしたものの最後の手入れです。
剃刀刃やヤスリなどを使ってきれいに仕上げて。
この後は次回に金粉を持参して蒔きたいのでと、次回回しで。

 

ぐい飲みの高台が欠けていたもの。
エポキシの接着剤に強力粉を加えて盛り上げていたものをいい形にして、これは終了ですね。

 

自作のペンダント。
繕うものがない人なんで、わざわざ2つに割ってきたそうです。
もったいないな。
これは接着剤のみで様子を見ましょうかと。

 

前回、少しひびが入ったところに銀の丸粉を蒔いた焼き締めの器。
粉固めの手順を見てもらいました。

 

生漆をテレピンでうんと薄めたものを塗って、すぐに紙のキムワイプで拭き取ります。

簡単な作業ですので、筆を使わずに綿棒でやると筆の手入れが不要ですね。

 

ひびの入った部分に接着剤をしみこませる作業。
トーチで修復箇所を熱くして、ひびの部分を広げながら接着剤をしみこませて、すぐに余分をふき取ってテープで固定です。
これも是非習得していただきたい手法の一つです。
欠けた部分はご自分でと。

 

ここからは前回にベースができたものに艶黒漆を塗っていく作業です。
この小鉢、欠けた部分の周りの色が黒っぽいので、漆のみでいいですね。

 

このコーヒーカップも同様に、艶黒漆のみでいいですよね。

この細いラインを引くのがまだ難しいようですね。

 

ここからは、金属粉を使う処理です。

蓋の両面にラインを入れて。

 

本体も。

 

この後、錫粉を蒔いて。

 

それから、金粉をお持ちの方がいて、それを蒔いてほしいと。

 

この金粉がどんな種類なのか、包み紙の表示を見てもよく判りませんでした。

いろんな表示の仕方があるので。

とにかく蒔いてみてと。

 

漆の中に金粉が沈んで、何回も蒔かないといけないので、丸粉ですかねと。

消粉だと、錫と同様、表面にコーティングされるだけなので、1回蒔くだけです。

ということは、この器、粉固めも必要ですよと。

 

沢山の繕い品、紹介できていないものもうんとあって。

3時間近い時間もアットいう間でしたね。


川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子 その2

2020-10-10 10:36:34 | 金繕い教室「器再楽」

川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子の続きです。

 
その1では、ベースができた部分に漆を塗るだけの作業を紹介しましたが、ここからは、ベースの繕いです。
沢山ありますね。

 

磁器の器には接着剤に強力粉を混ぜたもので。
今回の接着剤は、アラルダイトではなく、「コニシのボンドEセット(90分で硬化開始)」を使ってみました。

 

陶器のほうには地の子を混ぜたもので。

 

このコップ、きれいに3つに割れて。
地の子を少なめにして、かなりベテランになってきたご本人にチャレンジしてもらいました。

 

そして、次の段階は、前回までにベースができているものに艶黒漆を塗って、錫粉を蒔く作業です。

 

ガラスの食器も、錫粉でいいと。

 

3時間近い教室、今回も大忙しで終了時間が来ました。

今度は2週間先ですね。


川西パレットでの「器再楽」の様子 その1

2020-10-09 16:11:20 | 金繕い教室「器再楽」
昨日は川西パレットでの金繕い教室「器再楽」でした。
 
いつもはバイクで行くのですが、昨日は雨でしたので、車です。
パレットには駐車場がないので、有料の駐車場での料金が結構かかりますね。
 
昨日の参加者は女性ばかりの9名。
大きな教室を予約していただいて。

 

沢山の繕い品です。

 

前回、友人から頂いた金粉を蒔いた品物の仕上がりを見せてもらって。

いい感じで仕上がっていますね。

 

さあ、スタートです。

前回、銀の丸粉(3号)を蒔いた抹茶茶碗の欠けた部分。

錫粉を使うことがほとんどなので、あまりすることがない粉固めの作業を説明して、観てもらいました。

生漆をテレピンでうんと薄めたものを塗ります。

そして、すぐにその部分をキムワイプでふき取って。

あと、1日1回、2回ほど同じ作業をしたいので、この品物は私が次回まで預からせてもらって。

 

今回はベースができているもので、金属粉を蒔かないほうがいいなという品物がたくさんありました。

これは、呂色漆での仕上げです。

 

こちらは、竹を黒く燻製させたものなので、ひびの入っていた部分などに艶黒漆の処理だけです。

 

そのあと、呂色漆と艶黒漆を少し混ぜたりして。

 

この練りこみ作品の急須、注ぎ口、取っ手の部分、そして難しかった蓋受けの部分、きれいにベースが仕上げられましたね。私も手伝いましたが、なかなか丁寧な仕上げをされて。

 

これも3か所、漆を塗るだけで仕上げて。

 

この鉢の4か所のふちの欠けた部分も、この漆の色がぴったりでしたね。

その2に続く。