金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

フクロウの陶板作品の繕い

2017-05-13 11:07:24 | 陶器の繕い例
フクロウを描いた陶板作品の繕いの記事を忘れていました。

以前にもアップしましたが、こんな風に亀裂が入ってしまいました。


その原因は裏側の処理にトラブルがあって。
この箇所、平らに乾燥させるための削りが深すぎたようです。


修復スタートです。
糊代わりにアラルダイトを塗ってから。


次に地の粉を混ぜたもので埋めていきます。


もう一度埋めて、乾いてから余分な所を剃刀の刃で取り除いたところです。


陶板額ですので、アクリル絵の具で色合わせをしました。
そのあと、「新うるし」の本透明を使って、周りと同じ艶を出しています。


出来上がりました。
ほとんど繕い箇所が目立ちませんね。


そして、額に入れてあげて。完了ですね。
このフクロウはメンフクロウという種類で、「サリー」と名前が付けられているそうです(横浜にいます)。

娘の繕い

2017-05-12 15:21:41 | 陶器の繕い例
家に帰ってきていた次女が、繕いを。

鍵を入れたりするのに使っているそうですが、私の古い作品です。

結構割れていましたが、私のアドバイスを少し聞きながらやり終えました。
接着を終えた後の漆は、食器として使わないので、「新うるし」の白で。
私が一番強調したのが、漆の線引きに使った面相筆のあと始末です。
面相筆は高いので。

家にいればもっといろいろと教えてあげられるのに。

妻の繕いの様子

2017-05-12 15:10:01 | 陶器の繕い例
妻が友人から依頼された繕いにチャレンジ。

一応手順をマスターしていますので、私は見守りで。

口辺部に欠けた部分があります。
アラルダイトと地の粉を混ぜたものでベースを整えて固めた後です。
剃刀で余分な部分を削っている様子です。


そのあと、黒艶漆を塗って銀粉(丸粉)を蒔いて、2回の粉固めの処理を終えた後の様子です。
1週間ぐらいたっていますかね。

木綿での磨きを終えて、いよいよ最後の鯛の牙で磨いているところです。


この品物は家で使っている私の作品です。
トラブルが無いように使ってほしいものですね。


二つの品物の繕いが完了です。
上出来ですね。