金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

持ち帰った繕い品の作業 その3

2021-07-29 16:43:06 | 金繕い教室「器再楽」

「総合センター塚口」の金繕い教室から持ち帰った繕い品の作業の続きです。

3点と家の小皿も。

 

ベースの修復を終えて、黒艶漆などを塗って、錫粉を蒔く作業です。

先ずは、この備前焼の花器です。

 

そして、楕円皿。

作業は表か裏から始めて、錫粉を蒔いた後、反対側に取り掛かります。

 

次は重箱です。

側面と裏側から。

 

次に錫粉を蒔き始めて。

 

今度は反対側。

 

この楕円皿、欠けた部分もたくさんあって。

 

次は重箱の内側。

 

そして錫粉ですね。

 

錫粉を蒔き終えたら、漆が乾燥するまで、2,3日置いて。

そして、繕い箇所をきれいにして完成です。

 

備前焼の花器は漆の処理だけの方が、いい仕上がりと判断して。

上の方のひびが入っていた箇所も、よく判るように漆を塗っておきました。

 

この3点、とても厄介なものばかりで、教室で作業する余裕は全くありませんでしたね。

持ち帰ったのは正解でしたね。

3回目の最終回は、明日に開催です。

 


川西での「器再楽」の様子 その2

2021-07-24 13:55:35 | 金繕い教室「器再楽」

再開した川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子の続きです。

今の私、全身に皮膚が荒れて大変な状況ですが、暑い中頑張ってバイクで行ってきました。
 
修復した繕い箇所に黒艶漆を塗った後の金属粉を蒔く作業です。
 
最初に何を使うかを確認します。
金、銀の消し粉、錫粉がありますが、丈夫な丸粉は手間がかかりますので、皆さんほとんど錫紛ばかりですね。
 
この日は、錫紛と金色をした真鍮粉とを前に広げたのですが、皆さん、すべて金色の真鍮粉を希望されて。
 
こんな風に真鍮粉ばかりです。
長い間使っているうちにどんなふうに変化するかは、私も判らないままです。

 

どんどん蒔いていきます。

漆を塗ってから、約30分後ぐらいがいいらしいですが、夏場ですので、あまり遅くならないようにして。

 

この器には、金粉がよく似合うでしょうが。

 

持ち帰った修復品は、3,4日かけてよく漆が乾いてから真綿か柔らかな布で金属粉をきれいにしてくださいねと念を押して。

その仕上がり具合を私は目にすることがありませんが、修復部分の形をカッターナイフなどできれいにしてくださいよというのを伝え忘れていますね。

 

それから、この湯飲み、丹文窯の大西さんから繕い用に4個いただいたものをプレゼントして、家に持ち帰ってご自分でベースは仕上げるとのことです。

 

次回は8月のお盆休みを挟んで26日ですね。


川西での「器再楽」の様子 その1

2021-07-23 15:43:38 | 金繕い教室「器再楽」

川西パレットでの金繕い教室「器再楽」がコロナ禍で休止状態でしたが、久しぶりに再開された昨日の様子です。

 
参加者は7名でした。
皆さんの明るい声が教室に響きます。

 

作業が始まる前に、世話人のお一人が漆などを取り寄せて下さった分の代金などの清算です。

漆の空容器も手配して、小さな容器に詰め替えしてくださったりして、大変なことです。

 

私は修復部分の出来具合を確認して、ベースをミニルーターで整えたり。

 

ベースが足りない部分は、速乾性の接着剤も使って。

左端は上の方が欠けた砂時計です。

いろいろとお持ちですね。

 

ご自分で作業を進められる方もおられて。

 

さあ、私の作業です。

黒艶漆を塗る作業です。

 

この日も沢山ありました。

世話人の方が写真も丁寧にとってくださって。

有難いことです。

 

続きます。

 


持ち帰った繕い品の作業 その2

2021-07-22 22:28:10 | 金繕い教室「器再楽」

「総合センター塚口」から持ち帰った繕い品の作業の続きです。

 
なかなか大変です。
 
よく使われている感じの重箱。
はみ出た接着剤などをきれいに整形します。

 

アルコールでも拭いて、きれいに。

 

少しずれがあった楕円皿もベースの仕上げの段階です。

 

ズレができてしまった備前焼の花瓶も、きれいに剃刀刃で接着剤をはがして。

 

そして、水漏れの確認をしたところ、接着した部分には問題がなかったのですが、その上の部分に全く気付かなかったひびがあって、水がこんな風にしみだして。

あれ、まあです。

 

一旦乾かしてからその部分への接着剤の注入です。

今回は電化レンジで全体を熱くして、接着剤を浸み込ませました。

ところが、これでもダメで、もう一度うんと丁寧に作業を繰り返して、完全に水漏れはなくなりました。

ひびの入った部分の識別も難しいものでしたが。これで使えますね。

 

楕円皿の欠けた部分4か所にも接着剤を使って、ベースの修復完了ですね。

隣の小皿は我が家で使っているものの修復です。

 

重箱のずれのある部分も、再度接着剤で盛り上げて。

 
一応、ベースの修復を終えましたが、最後の仕上げを次の3回目の教室でで終えることは困難なので、私の方で仕上げまで終えておきましょうかね。

 

ということで、まだ作業は続きます。

ちょっとした作業ミスで、後の作業は相当難しくなることを経験した3点です。

 


持ち帰った繕い品の作業 その1

2021-07-21 17:39:43 | 金繕い教室「器再楽」

「総合センター塚口」の2回目の金繕い教室から持ち帰った品物の繕い作業です。

 
早く乾燥するタイプの接着剤で、すぐに固まってしまって、うまく接着できずにズレができてしまった備前焼の花瓶。
これは私の判断ミスでしたね。
そして、妻が手伝ってあげた品物2点も難しすぎたようで、ズレが生じてしまいました。
 
厄介なものばかりの3点ですので、その後の作業は大変です。
 
この2点は持ち帰って、すぐにボイルして接着剤をはがそうとしました。

 

備前焼の花瓶は、結局接着剤は全く取れずで、ずれたままで、そのずれが目立たないように手入れです。

ずれた部分に強力粉を混ぜた接着剤で盛り上げです。

 

そして、こんな姿勢で接着剤を固めて。

 

もう一点のボイルした楕円皿、妻が丁寧に接着剤をはがしてくれて。

そして、再度接着作業です。

どうしても取れなかった接着剤も残っているので少しずれが生じますが、仕方がないですね。

とても汚れていたお皿でしたが、きれいにしてくれました。

 

欠けた部分も4か所ほどあって、それはこの接着が終わってからの手入れとなりますね。

 

もう一つ厄介だったのが、とても使い込まれた感じの重箱です。

これは持参したご本人と妻とで接着してくれていたようですが、難しすぎたのか、ずれが生じてしまって大変です。

私は忙しすぎて手が回らなかったものです。

反省ですね。

 

ミニルーターで相当削り込んでようやく割れた部分が合体できるようになって。

 

ようやく接着です。

この松が描かれた部分も2つを接着してありますが、少しずれたままなんです。

 

何とか合体させられました。

 

参加者が10名と多く、持ってこられたものも手のかかるものもあって、教室の時間内に終えられないものも。

作業方法を間違えると、大変なことになると、いろいろと反省点がありましたね。

 

続きます。