金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

川西での「器再楽」の様子 その2

2022-12-25 14:00:38 | 金繕い教室「器再楽」

木曜日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の続きです。

 
漆の処理です。

 

この日ベースを速乾性の接着剤で修正した長皿も。

 
そして、金属粉を蒔く処理ですね。
ここではほとんどが錫紛を使って仕上げています。
この錫紛、なぜか金の消し粉のようです。

 
この方、骨董市(店かな)で、こんな鉢をたくさん入手されて、ほんの少しひびが入ったカ所を手入れしています。
皆さん上手になってきましたね。

 
この日、メンバーから入手された新しい金繕い用品を見せていただきました。
仕上げた後、電子レンジの使用もOKだとか。

 

私も初めて見るもので、きちんと調べてみないといけませんね。

 

こんな説明書きも用意されて。

他の方も写真を撮られて、LINEにもアップしてくださっています。

次回は1月11日ですね。

川西での「器再楽」の様子 その1

2022-12-24 13:14:50 | 金繕い教室「器再楽」
昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子です。
 
この日は今年最後の教室のせいか、10名もの参加者がありました。

 

この日久しぶりに参加された陶芸をされている男性が、繕い品を沢山持ってきてくれたようですが、私が気付いた時には、もうほとんど無くなっていて。

 

世話役のお一人がコーヒーカップの取っ手をタコ糸も使ってこんな風に仕上げましたと。

とても上手ですね。

 

さあ、今日もたくさんの繕い品があります。

でも、私のワンポイントアドバイスで、さっさとご自分で作業をされる人も増えています。

 

たくさんに割れてしまった蕎麦猪口、接着の手順が大切ですね。

 

ベースの修復部分の手入れをしてあげて。

すぐに固まる接着剤が便利ですね。

帰るころまでには固まって、仕上げを終えることができますので。

 

さあ、黒艶漆を使っての漆の処理の開始です。

 

画廊シャノワールのオーナーから4点。

ベースの修復はとても上手になっていますが、漆を使う以降は、ギャラリーの運営もありますので、すべて私任せですね。

 

オーナーの紹介で、前回から参加してくださっている新しい方、熱心に観てくださっています。

続きます。


次の繕いの依頼

2022-12-12 11:28:37 | 磁器の繕い例

次の繕いの依頼です。

 
きれいな磁器の長皿と同じ柄のコーヒーカップです。
カップにはひびが。
長皿の方は取っ手の部分が壊れてしまっています。

 

さあ、接着開始です。

取っ手の部分、小さな欠片も入れると4片です。

 

裏側の欠損部粉も補填して。

 

カップの方は、トーチで熱くして接着剤を注入して。

 

接着した部分をきれいにして、翌日に次の工程です。

黒艶漆を塗って。

 

20から30分置いてから、金の丸粉(3号)を蒔きました。

丸粉は消し粉と違って、漆の中に沈んでいくので、しばらく様子を見ながら作業を続けます。

 

長皿の表側です。

 

裏側も。

 

漆を乾燥させるのに日数をかけて。

丸粉では、生漆をテレピンで薄めたもので、粉固めの処理をします。

これを3回繰り返して。

丸粉での作業には、日数がかかりますね。

 

そして、漆が完全に乾燥した後、鯛牙(たいき)で磨いて、完成です。

 

さあ、どうでしょうか。


川西での「器再楽」の様子

2022-12-10 14:18:00 | 金繕い教室「器再楽」
昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子です。
参加者は新しい方もお一人加わり6名でした。
 
いつもと違う教室で。
 
 
ベテランになられたメンバーが繕ってきた品物を見せてくれました。
漆の線もとても綺麗に引かれていますね。

 

骨董店で安く入手したという杯、ひびの手入れから。

 

新しく参加された方が持ってこられたお皿。

ご主人が割ってしまつて、すぐにご本人がアロンアルファで接着したそうです。

しっかりと接着されているようなので、そのまま次の処理に。

今後割れた部分が剥がれる場合には、接着剤をはがす作業からやり直せばいいですからねと。

 

ここの部屋、二部屋ですが、明るくていいですね。

 

皆さんの取り組んでいる様子です。

最近5分で硬化が始まる接着剤もよく使っています。

簡易法ですので、接着剤が5分、30分、90分から硬化と3種類ありますので、うまく使いこなせばいいですね。

生漆を使って接着する本格的な手法は、いろいろと教本も出てますので、とても日数がかかりますが、自宅で是非取り組んでほしいものです。

 

皆さん、上手になられて。

 

さて、私の作業です。

 

このカップも新しく参加された方が持参したもの。

5分で硬化し始める接着剤に強力粉を混ぜて、ベースを早速整えて、終了間際に金色の錫粉を蒔いてあげました。

 

このお皿も仕上げですね。

 

皆さん、熱心に作業を見てくださっています。

12月に入りましたので、これから忙しくなりますが、今月は22日も開催です。

 


ご近所の方からの繕い依頼

2022-12-03 13:39:13 | 磁器の繕い例
以前にも依頼があったご近所の方からの繕いの依頼です。
 
可愛いお皿ですね。
何枚かお持ちだという九谷焼の小皿です。

 

接着剤を使っての簡易法で。

 

接着剤が乾燥した後、きれいにして。

 

黒艶漆で処理して。

 

金属粉は錫粉でいいとのことで。

この錫紛、金色っぽくて、川西の教室でもとても好評なんです。

 

仕上がりました。

 

少しへこんだ部分が気になって、このあとその部分と割れた個所に漆が足らなくて線が見える個所などに今度は赤ロイロ漆を少し塗って、錫粉を蒔く処理をしました。

そんなことをするのは初めてですが、いい仕上げにしてあげたいので。