「思い悩むな」 マタイによる福音書 6章25~34節
すべきことが多ければ多いほど、それら一つひとつに心配りをしなければなりません。「思い悩み」とは、心配りが多すぎて神さまに思いを寄せることを忘れてしまった状態のことです。人間は、神さまに思いを寄せないままでいると、すべきこと一つひとつを自分の力で行っているように錯覚してしまうものです。そして、いつしか自分を神さまのように思い、自分の力に頼り、やがて疲れ果ててしまうものではないでしょうか。
イエスさんは、そんな「思い悩み」に陥ってしまい、悩み苦しんでいる人たちに、「思い悩み」から解放される秘訣を教えています。それは、私たちに命を与え、愛してくださる神さまのことを忘れないようにということです。イエスさんは、「何を食べようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切ではないか。」と教えました。それは、命を与えてくださった神さまのことを忘れないようにという教えに他なりません。
イエスさんは、「栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。」と教えました。ソロモンが着ていた服が質素であったというよりも、栄華を極めても神さまのことを忘れなかったということではないかと思います。「まず神の国と神の義を求めなさい」という教えもまた、私たちがイエスさんの「互いに愛し合いなさい」という教えを胸にして、共に生きていることを忘れるなということではないでしょうか。