融通無碍 翼を休めてみませんか

新温泉町浜坂にある日本キリスト教団浜坂教会の
牧師日記

「自由とは愛」

2024年02月01日 | 聖書のお話

「自由とは愛」 ヨハネによる福音書 8章31~38節

 宗教というものは、あれこれと決まりがあるものです。ユダヤ教では、安息日には働いてはいけないという、特別に重い決まりがありました。しかし、イエスさんは安息日に体の不自由な人や病気の人を癒やすために働かれました。それも、一度や二度ではありませんでした。そのために、律法学者やファリサイ派の人々は、イエスさんのことを安息日に働いてはいけないという決まりを破る大罪人であるとし、殺そうと考えました。

 宗教は、人々の集団や社会を形作る支柱でもあります。宗教には、人々の集団や社会が平安に保たれることが幸福であると思わせる機能があります。そのため、決まりに服従するように仕向けます。しかし、イエスさんは安息日の決まりを破り、体の不自由な人や病気の人を癒やし、身体的・社会的な苦しみから解放し、自由にしました。なぜなら、奴隷の立場にされて苦しんでいる人を決して見捨てない「自由と愛」の神さまに従って生きているからです。

 安息日という重い決まりは確かにあります。しかし、決まりは人間の手垢によって形骸化し、人を束縛するだけになってしまうこともあります。最も大切なのは、愛です。「信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である」からです。束縛とは不自由であり、自由とは愛なのです。イエスさんは、愛が律法よりも上位にあって最も大切であることを教えるため、安息日に体の不自由な人や病気の人を癒やされたのです。

 


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