サバイバルものの名作・零下140度の対決

 今から50年前の昨日68年3月25日にOAされたウルトラセブン
25話・零下140度の対決は、猛烈な厳寒地獄の中でのウルトラ
警備隊のサバイバルドラマだ。

 基本的に防衛チームのサバイバル作品といえばウルトラマンの
グビラ編で海底センターに閉じ込められて酸欠状態になるEPや、
ゴルドン編でベルシダーがゴルドンの攻撃で地底に閉じ込められ
るというケースがあるしセブンでもマグマライザーがギラドラス
の掘った地底の穴に落ち込み焦熱地獄に陥るシーンが印象深い。

 つまり隊員達のサバイバルものといえば酸欠状態や地底戦車で
地底に閉じ込められ焦熱地獄に喘ぐというのが定番だが、ガンダ
ー編のように厳寒地獄から生還というのは珍しいだろう。

 地球を過去2度氷河期にした事があるポール星人が第3氷河期に
するべく、手始めに地球防衛軍基地の周り2㌔を零下140度の寒波
ゾーンにするわけだ。

 当初は‘地下18階の動力室では原子炉の火が赤々と燃えている
ので人類の科学万々歳だ’と笑い飛ばしていたのだが、ガンダー
によって動力室を破壊され基地内は厳寒地獄に見舞われる。

 主役のモロボシ・ダンはポインターでのパトロール中にこの寒波
に見舞われ、ポインターのホバーも止まり運行不能に陥ったため歩
いて帰投する事になって吹雪の中をさまようハメになりガンダーに
襲撃されるだけでなくウルトラアイを落とすなど散々だった。

 あまりの寒さでアラキ医師がヤマオカ長官に退避を進言するの
だが‘基地を見捨てる事は地球を見捨てることと同じだ、我々は
地球を守る義務がある’と当初は拒絶するものの、復旧作業チー
ムも次々に倒れ残りは4人になったのを知り退却を決断。

 退避命令を聞いた途端に緊張の糸が切れて倒れる復旧作業チーム
のムカイ班長の姿が印象深いし、無念ぶりが見事に描かれている。

 最終的にフルハシが電動ドリルとスパナのみで原子炉を復旧させ
るという‘力技’を見せて、基地が復活しホークでガンダーを猛攻
している最中に太陽でエネルギーを補給したセブンが戻って来て
あっさりと倒すわけだが星人は‘セブンに負けたのではなく地球人
の持つ忍耐力や使命感に負けた’と言い残して去って行く。

 やはり零下140度の厳寒地獄での描写が凄かったので今年の2月
初めのように寒い日が続くと‘ポール星人の襲撃で零下140度の寒
さに見舞われる’などと今でも言うし、映画・八甲田山と同じく寒
い時に見たくない作品でもある。

 
 

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