WBCフライ級&バンタム級Wタイトルマッチは王者が共に防衛

バンタム級山中、KOで2度目防衛=フライ級五十嵐は初防衛―WBCダブル世界戦(時事通信) - goo ニュース

 今日 仙台のゼビオアリーナで行われたWBCフライ級&バンタム級のWタイ
トルマッチはフライ級王者の五十嵐俊幸が7位のオマール・ナルバエスに2-0
の判定勝ちで初防衛に成功、バンタム級王者の山中慎介も元Sフライ級王者の
トマス・ロハスを7RでKOして2度目の防衛に成功した。

 実は両王者が所属する帝拳ジムの世界王者は10月13日に西岡利晃がノニト・
ドネアとのビッグマッチに敗れただけでなく28日には粟生隆寛がガマリアル・
ディアスに判定負けと連敗していたので、いわゆる雪崩現象だけは避けたい
ところ。

 五十嵐はタイトル奪取した7月のハロ戦で完勝できる内容だったにも拘らず
激戦を演じていたので防衛戦に対する危惧があっただけでなく前記したように
ジムメイトの連敗と仙台でのWBCフライ級タイトルの防衛戦といえば37年前の
75年に小熊正二がミゲール・カントから0-2の判定負けをした決して相性は
よくない場所だし、ロイヤル小林・平仲明信と過去2人の五輪代表世界王者は
防衛に成功してないというジンクスまである。

 一方の山中も初防衛戦で突進型のビッグ・ダルチニアンに完勝したものの
ロハスは正反対のスタイルで上手くごまかされかねない相手だしSバンタム級
王者時代には河野公平や名城信男に連勝しているなど日本人相手の相性の
よさを誇るのも気になる。

‘打ち合いにも自信を付けた’とコメントしていたフライ級の五十嵐はボディを
中心にナルバエスと正面から打ち合い優勢に進めていたものの被弾も目立ち、
時おりヒヤリとさせるし4Rにはバッティングで減点されたが4R終了後の採点は
とりあえず38-37が2人と39-36が1人の3-0。

 中盤からはスピードと手数で上回り失速させただけでなく足を使い始めてナル
バエスの攻撃をかわして完全に五十嵐ペースとなったので終盤あたりにストップ
かと思われる内容で8R終了時点では77-74と3者とも圧倒的に五十嵐リード。

 ところが9R以降はナルバエスのパンチを被弾するシーンが目立ち始め11R
には残り30秒で打ち負けると12Rには前のラウンドにバッティングでカットした
出血の影響からか押されまくり試合終了。

 とりあえず8R終了時点で3ポイントリードという事は残りのラウンドを1つでも
取っていれば勝ちだし幸いにも11Rにバッティングで五十嵐が目を切ったので
ポイント減点されていたため最悪でもドローだと思っていたから2-0と聞いた
時は勝ったと思ったが、7月のハロ戦同様ポイントアウトできる相手に正面から
打ち合った末の泥仕合での辛勝となってしまった。

 山中はポイントを かすめ取るのが上手いロハスだから最初の4R終了時点で
リードを許すと厳しい展開になると思っていたので4Rまでが勝負だと思っていた。

 最初の2Rに左ストレートや右フックをカウンターでヒットさせて主導権を握った
かに思われた山中だったが3Rからロハスの変則リズムに惑わされて右ジャブを
ヒットされ4R終了時点での採点は1人が39-37で山中リードだったものの2人
は38-38のイーブン。

 5Rに左ストレートから右フックの返しをヒットしペースを握り返すと6Rには左
ストレートのカウンターでグラつかせて優勢に試合を進め、迎えた7Rに足を止め
て打ち合いに持ち込み左クロスをヒットさせるとロハスは前のめりにダウンし
そのままKO勝ち。

 山中は初防衛戦で突進型のダルチニアンを捌き切って大差の判定勝ちすると
今回は変則技巧派のロハスをKOするなど磐石の強さを発揮しているのが分か
るので これからの成長が楽しみだが、五十嵐の場合は2試合続けて楽に勝てる
展開だったにも拘らずギリギリの判定勝ちになるなど前途多難を思わせた。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« WOWOWのウルト... ヒーロー作品... »
 
コメント
 
 
 
守れて安堵・・・かな? (ある)
2012-11-06 14:55:55
両者苦戦、ヘタすりゃ陥落・・・と思っていただけに
山中は痛快KO、五十嵐は判定勝利と結果だけならオーライって気もします。

五十嵐は、色々出来るけど適所で使えてない印象ですね。
足を使ってもジャブが出ないシーンあったし、踏み留まっても前に立つから打たれてたし。

頭振ってカバリングしてても打たれてたから、あれもパターンが決まってて、そこを狙われてたのかも知れません。

左アッパーをボディ・顔面に打ち分けるなど非凡さは見えたから、なんとか活かして欲しいですね。
 
 
 
それは言えますね (こーじ)
2012-11-06 23:19:50
>ある様
 私も両方とも判定勝ちと予想していただけに山中のKO勝ちは嬉しい誤算でした。

 五十嵐はアウトボクシングだけでなく打ち合いも強いというのを証明する的な発言を聞いていると、器用貧乏なのかもしれませんね。

 こういうタイプに限って どっちつかずに終わるケースが多いので、いっその事アウトボクシングに徹するぐらいの方がいいのかもしれません。
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。