検証!北京五輪・サッカー偏

 開会式に先立って始まったサッカーだが、男女の明暗を分けたのが
初戦だ。
 女子はニュージーランド・アメリカ・ノルウェーの順番。
 男子はアメリカ・ナイジェリア・オランダの順番。

  つまり初戦で勝たないと(特に男子は)グループリーグ突破は厳しいと
いうのが正直な感想だ。 
 ところが女子は前半終了間際に先制され、不可解なPKから0-2とリード
されたものの何とか終了間際に追い付き2-2で引き分け。

 男子は前半を0-0で終わるが後半開始早々に失点し0-1で逃げ切
られ、ナイジェリアに1-2、オランダにも0-1で敗れ3連敗で敗退。
 以前も書いたがアメリカ戦の前半終了間際にCKを貰いながら、時間を
かけてセットしたところで前半終了の笛を吹かれたのを見て ‘?’と感じた
し、司令塔と目されたボランチの本田が終了間際にセンターサークル
辺りにいたのも解せない。

 女子の沢はPエリアにいたのに・・・・

 アテネでは開始早々に失点してペースを握れずパラグアイ・イタリアに
連敗した反省からか、アメリカ戦だけでなくナイジェリア戦やオランダ戦
でも前半は慎重に戦い0-0で終えている。
 しかしアテネではパラグアイから3点、イタリアからも2点を取ったもの
の、今回はナイジェリア戦の1点のみ。
 ただでさえ決定力のない日本のFWが1トップで戦うのは私的には感心
しないのだ。
 1トップでは2列目の3人がFWの真後ろに位置し全員がPエリアに入って
攻撃するぐらいでないとFWが孤立して点は取れない。

 だから3試合で1点に終わったのも当然といえば当然だ。
 しかも反町監督と主力選手達の意見の食い違いが敗退後に表面化
するなど、最後まで一貫してチームに勢いがなかった。
 これでは番狂わせを起こすのは厳しい。

  アトランタ以降4大会連続で出場しているが、唯一ベスト8に入ったシド
ニーのトルシエ・ジャパンは前年のU20W杯で準優勝したチームをトルシ
エが率いていた。
  ところがアテネ、北京はU20W杯を率いた監督と五輪を率いた監督は
違うのだ。
  本気でメダル獲得を目指すなら五輪代表の監督がU20W杯を率いる
など一貫性が必要だろう。

 予選を突破するまでは、やたらと親善試合を組んでサポートする協会
だが出場権を獲得したらサポートは打ち止めというのがアテネと北京での
現状だ。
 所属チームとの兼ね合いもあるだろうが、出場権獲得から五輪代表候
補はJリーグの公式戦に出場させないなどといった思い切った事をやら
ないとメダルなど夢のまた夢である。


 女子はニュージーランドと引き分けた後アメリカには0-1で敗れたもの
の、ノルウェーに先制された直後に追いつくと堰を切ったような猛攻で
5-1で完勝。
 そしてQファイナルでは過去4勝6分16敗と相性の悪い中国に沢のゴール
などで2-0と完勝してベスト4に入ったのだ。
 さすがにアメリカには先制したものの2-4で逆転負けし、3位決定戦で
ドイツを押しまくりながら少ないチャンスをモノにされて0-2で敗れたものの
立派な成績だ。
 特にボランチにも拘わらず再三前線に飛び出してシュートを放ち、ゴール
も決めた沢のプレーはさすがだった。
 幸いというかサッカー協会の犬飼会長は‘Jリーグ全チームに女子の
チームを持つ事を推進したい’とコメント。 こういう意見が出たのも‘なで
しこジャパン’のベスト4での健闘がモノを言った感が強い。

 アトランタでは全く歯が立たなかったドイツ相手に今回はボールを支配
したのを見て‘けっこうレベルアップしたな’と考えていた。 
 ただアメリカ・ブラジル・ドイツに比べて1ランク下がる感は否めない。
‘継続は力なり’というが‘なでしこジャパン’は12年かけて初のベスト 4
だったが、メダルを取るには この位置をキープしながら更なるレベル
アップする必要があるだろう。 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
澤穂希さん (柴田真紀)
2008-09-01 23:30:55
 今回の活躍でファンになってしまいました。
 ワタシには、それだけ。
 
 
 
まさしく‘誉’ですね (こーじ)
2008-09-02 22:59:23
>柴田真紀様
 アトランタの時から出場しているエースの力が爆発した形でしたね。 
 まさしく‘誉’でしたよ。
 
 本田に それぐらいの覇気があればいいのですが。
 
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