悔しき10,10

 まだ高校生だった頃の話。
 当時10月10日の体育の日には市長杯という高校野球の大会があった。
市内の6校が参加して行うのだ。1年秋には翌夏甲子園に奇跡的に
出場したライバル校相手に決勝で6回まで0-0、7回に1点づつ取り合い
8,9回に2点づつ失点して1-5で敗れたが手ごたえを感じた大会だった。
 ところが2年秋には準決勝で甲子園出場校に逆転サヨナラ勝ち、決勝の
相手はこの年から野球部ができた高校との決勝になった。
 決勝が行われる田川市民球場はアップダウンのキツイ所にあって交通
手段がないので約3㌔の道をウォームアップ代わりに走って行くのだ。
 また秋の市長杯は中学生の決勝が12:00、我々高校生の決勝が14:30頃
早朝野球部門がナイターでというスケジュールで行われる。ただこの年は
高校生の決勝がナイターに変更されておりその連絡が行き渡ってなかった
らしく14:00前に到着しても対戦相手がいない、
ほどなく変更された事を
聞いても今さら戻れず早朝野球部門の決勝をボ~ッと見るハメになった。
 17:30にようやく試合開始したものの大した事ない投手を打ちあぐみ
4回にようやく相手のエラーで2点先行。5回に1点返されたものの直後の
6回にヒットー盗塁ー送りバントー犠牲フライという絵に描いたような攻撃で
3-1として勝ったと思った。だがその裏ミスから追い付かれ7回にとうとう
3-4と勝ち越されてしまった。
 迎えた9回に1アウトから連打で2,3塁と一打逆転のチャンスが来るが5番が
三振、6番が内野フライに倒れ試合終了。
 5番打者に言わせると「全然当たってなかったのでスクイズのサインが出ると
思ってたら初球ド真ん中の球が来て監督から怒られた。それならそのように
‘スクイズはない’と言ってくれていたら・・・」
つまりベンチと選手の意思の疎通ができてなかったという訳だ。
 翌年の春に練習試合でこのチームには圧勝したので「なんでこんなチームに
負けたのか?」と今でも不思議に思う。
 結局試合開始時間を間違えて待ちぼうけで緊張感が切れたのが最大の敗因
だろう、間が空く事の恐ろしさを身をもって感じた試合だった。
それでも未だにあの負けは悔しい。
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