2018選抜高校野球,第1日

明秀学園日立　鮮やか逆転勝ちで初出場初勝利　茨城県勢は春夏通算８０勝

　今日から選抜高校野球が開幕した。
　
　初日の3試合のうち注目カードは第3試合の明秀日立－瀬戸内戦で
強打で関東大会を準優勝した日立と堅守が持ち味の瀬戸内だが、日立
のエース・細川と大会屈指のスラッガー・門叶との対決が試合の流れを
決めるかもしれない。

　開幕戦は2シーズン連続出場の両校の対戦で特に東筑はバッテリー
を含めた主力メンバーが4人残っているので、エースの石田が東北大
会を制した聖光打線をどこまで抑える事ができるか。

　第2試合は共に防御率のいい両校の対戦だが英明が1枚エース・黒
河なのに対し栃木は3人の投手の継投で勝ち上がっているので、月並
みではあるが継投のスキを英明が突けるか。

　第1試合：東筑 3－5 聖光学院

　1回に聖光が1番がヒットで出塁し四球とPBなどで1アウト2･3塁
から4番の2塁ゴロで3塁ランナーがホームでアウトになるが直後に5
番のタイムリーで先制すると、東筑も1番がヒットで出塁し3番&5番の
2ベースで逆転する。

　2回に聖光は1アウトから8番がヒットで出塁するとバントを投手が
2塁に悪送球して1･3塁から1番の犠牲フライで追い付くと、東筑も3
回に1番が歩くと2番の2ベースに3番の内野安打でノーアウト満塁か
ら4番の遊ゴロ併殺の間に3塁ランナーが還り3－2と勝ち越し。

　5回に聖光は3番&4番の連打でノーアウト1･3塁から5番の犠牲フラ
イで追い付くと、9回に1アウトから9番がヒットで出塁し1番のセー
フティーバント内野安打と悪送球で2･3塁から2番のスクイズが内野安
打になると同時に悪送球も誘い2者が還り再逆転し、その裏の東筑も1
アウト1･2塁と反撃するが2番がフルカウントからの遊ライナーガ併殺
となり試合終了。

　2回と9回の失点は共にバント処理ミスからで明暗を分けた形だが、
東筑にとって3回にノーアウト満塁で1点しか取れなかったのも響い
たし2番手の衛藤と3番手の高坂の継投を捉え切れなかった。

　第2試合：英明 2－3 国学院栃木

　1回に栃木が1アウトから死球で出塁した2番が3番のライト線のヒ
ットでライトが打球処理をもたつく間に還り先制すると、3回には1番
&3番の長短打で1アウト1･3塁から2アウト後5番の3ベースで3－
0とリードを広げる。

　2回に1アウト2塁で7番の2ベースが出たもののランナーの連携ミ
スでチャンスを潰した英明だが、4回に先頭の4番が歩くと1アウト後
ヒットと死球で満塁から8番の四球押し出しと9番の投強襲内野安打で
2点を返す。

　しかし急遽登板した2番手の渡辺が1番を2塁ゴロ併殺に討ち取り
1点差で凌ぐと栃木は4回以降を立ち直った黒河に1安打に抑えられ
るが、渡辺～宮という得意の継投で逃げ切った。

　ヒット数は栃木が7本に対し英明は8本で終盤はむしろ英明が押し
気味だったわけで、それだけに3回までに6安打を集中し3点を奪っ
た栃木の試合運びが巧かったわけだが英明に取って痛かったのは2
回の2塁ランナーと打者走者の走塁ミスで直後に2点を追加された
わけだから追い付いておけば流れは一気に英明だったかもしれない。

　第3試合：明秀日立 4－3 瀬戸内

　1回に瀬戸内は2アウトから3番が2ベースで出塁すると4番以下が
3者連続四球の押し出しで先制し追い付かれた直後の3回裏には死球
とヒットでノーアウト1・3塁から2アウト後1塁ランナーが挟まれる
間に3塁ランナーが返り勝ち越し、更に4回には8番&2番の短長打で
3点目を挙げペースを握る。

　一方の日立は1回に1番が3ベースを放ちながらホームに突入して
アウトになり2アウト後2ベースと2つの四球で満塁のチャンスを潰
すと、2回には1アウトから連打で1・2塁とするが1番のライトフラ
イでランナーが飛び出し併殺されるなどチグハグさが目立つ。

　3回にようやく2番&4番の長打で追い付くと5回には1アウトから
3番が四球で出塁し、ボークと内野ゴロで3塁に進むと暴投で3－2
と1点差に迫る。

　6回&7回と続けてチャンスを潰した日立は9回に8番からの3連打で
追い付くと2番がバントで送り3番の犠牲フライで遂に勝ち越す。

　9回に瀬戸内も1アウトから2番が内野安打と悪送球に1塁ゴロで2
アウト3塁と食い下がるが4番が2塁フライに倒れ試合終了。

　パワフルな打撃の日立だがチグハグな攻めも垣間見え瀬戸内が逃
げ切ると思われたが、最後に逆転した日立の底力は関東大会準優勝
しただけの事はある。

　瀬戸内は7回を除き毎回ランナーを出しながらタイムリーによる
得点は1点のみと決定力を欠いた形で、甲子園では強力打線を相手
にした場合は3点では勝てないという事になるだろう。