松永管理官に対する首藤沙耶リーダーの思いは・・・・

 前回扱ったネタでTLT上層部が秘匿していたビースト:ザ・ワンとネクストが
新宿で戦っていた映像を見たナイトレーダーの隊員達が自分達も記憶処理を
受けていた事を理由に出動を拒否するシーンがあった。


 そこで隊長の説得を受けた凪副隊長が‘後で説明をお願いします’と言って
出動して行くという‘オトナの対応’を見せたのだったが、もう1人オトナの対応を
見せたのがメモリーポリスの首藤沙耶リーダー。


 というのもメガフラシが出現してウルトラマンと戦った現場には松永管理官の
娘・葉月が保護されていたのだ。


 ご存知のように葉月は家庭を顧みず留守がちな父を責めていたし、憐に興味
を持ったのも父親とのもみ合いでこぼれ落ちたファイルの中にあった憐の写真
入りのデータを見たからだ。


 憐と瑞生の仲立ちをする形で引き合わせたのが青葉ニュータウンだったわけで、
それまでチェーンメールのような形で‘新宿大災害は隕石落下ではなく化け物と
巨人が戦ったから’という情報を知っていた。


 そこで保護された時にリーダーの沙耶に その事の確認をするのだが、沙耶に
とっては組織の秘密事項だけに答えられるはずもない。


 ここで大事なのは沙耶も部下の瑞生を管理官直属として利用されているので
EP31で本部の廊下ですれ違った時に‘瑞生はお役に立ってますか?’と尋ね’
気持ちのままに行動する瑞生達を利用している’と言うシーンで分かるように
管理官に対する不信感を持っている。


 ただし自らもメモリーポリスという重要なポストのリーダーで管理官の気持ちも
当然分かるだけに‘1つ言えるのはお父様は世界を守るために戦っている’と
答えるしかなかったのだろう。 

  
 TLTという組織は他のウルトラの防衛組織と違い機密性を遵守する性格なので
上層部だけが秘匿する機密情報があるので下部組織であるナイトレーダーや
メモリーポリスも知らないケースが多くMPのリーダーである沙耶としても面白い
ものではないのだろう。


 後に分かる事だが任務を遂行する時の冷徹な表情とは裏腹に沙耶にも それ
なりの‘情’を持っているので決して上層部からの指令を納得ずくで遂行している
わけでなく、むしろ‘世界を守るためには多少の犠牲はやむを得ない’という葛藤
を抱えながらの任務遂行をしているのだろう。


 そんな上層部に大して不信感は持ちつつも人類の幸せを守るために・・・という
信念で任務に当たっている沙耶だからこそ、立場は違えど同じ管理職にある松永
管理官の気持ちが分かるので葉月に対する‘世界を守るために戦っている’と
いう一言に万感の意を込めて語ったと思うのだ。

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