山中慎介 苦闘のV9

山中、V9達成!苦しみながらも2―1判定で“幽霊”退治

 今日 大田区総合体育館で行われたWBCバンタム級タイトルマッチは
王者の山中慎介が、挑戦者で元WBAスーパー王者アンセルモ・モレノに
2-1の判定勝ちで9度目の防衛に成功した。

‘神の左’と言われる左ストレートを武器にKOを量産して8度防衛中の
山中に対し、WBAタイトルを12度防衛しスーパー王者に認定された挑戦
者・モレノはパンチを当てさせないディフェンシブなスタイルでKO負け
だけでなくダウンすら奪われてないというディフェンスマスター。

 つまり最強の矛と最強の楯の勝負となったわけで、ありきたりな予想
ではKOなら山中で判定になるとモレノというものだが額面通りに行かな
いのがボクシングで山中には判定になっても勝てるだけの試合運びが
重要になる。

 特にWBCでは4Rと8R終了時点での公開採点があるので4R終了時点で
モレノが採点でリードしていると厄介な事になるから徐々に調子を
上げていくタイプの山中だが、輪島功一が言っていた‘最初の5Rまで
に10R分のスタミナをつぎ込んでもペースを握りに行く’という戦い
ぶりが必要になるのかもしれない。

 試合は前半から両者慎重な立ち上がりを見せて互いに右ジャブの
打ち合いに終始するケースが多く、山中に きっちりしたクリーン
ヒットがない分4R終了時点の採点は よくてイーブン・最悪36-40で
モレノの可能性があると覚悟していたら何と38-38が1人と39-37が
2人で山中だったので意外にジャブのみがポイントになってないと
いう事になる。

 5R以降はモレノの攻勢を山中が足を使いながら右ジャブで迎え撃つ
というスタイルで、左はクリーンヒットがないものの右ジャブがリズ
ム良く的確にヒットしていたので‘この流れなら山中か’と思って
いた。

 ところが8R終了時点の採点が76-76のイーブンが2人と75-77で
モレノが1人と逆転されていた。

 そこで山中は9Rに強引に攻めに出て右フックのカウンターでグラ
ついたのだが、10Rに左をヒットさせ効かせた事からモレノは目に
見えてクリンチが増え11R以降は打ってはクリンチというイライラ
する展開のまま終了のゴング。

 75-77でモレノのジャッジは置いといてイーブンのジャッジ達が
残る4Rを どう振り分けるかが焦点だったし、9Rと10Rは互いにグラ
つき合っていた事から残る2Rをどちらに振るかで明暗が分かれる
と思っていた。

 そして115-113で1対1になった時点で‘引き分けか?’と思った
のだが、最後のジャッジも115-113で山中を支持した事から辛うじ
て判定勝ちという結果になった。

 やはり最後の2Rをクリンチに終始したモレノをジャッジが辛めに
採点したのではと思う展開だが、勝ちは勝ちだしボクシングは勝つ
のと負けでは天と地の差なので これをいい経験にしてラスベガス
に進出して欲しいものだ。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ジェフ・トレ... 東宝ゴジラ新... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。