恩人が亡くなるというのは

　今日の午前中に友人のNクンが来店した。

　Nクンは週末か平日なら仕事が終わってからの夜しか来ないはず
なので平日の午前中は珍しいと思っていたら、数日前に父親が亡く
なったので後始末のために仕事を休んでいる最中との事。

　以前も記したようにNクンとは高校時代に野球部で一緒だったの
だが彼の父親は頻繁に試合の応援に来てくれていただけでなく、練
習にも度々顔を出して差し入れなどをしてくれる一方で練習のやり
方には一切口出ししないという人間的にも尊敬できる素晴らしい人
だった。

　2月にカットにNクンが連れて来て88年2月以来約30年ぶりに
カットをする事ができたし、5月にも来店し調子もよさそうだった
ので安心していたのだが今月に入って気温格差が激しかったので厳
しかったのだろうか。

　ご存知のように店は私の1人営業なのでNクンが父親を連れて
来ると、どちらかが待たないといけないのだが2月は偶然にも我
々の時代にメインで指導してくれていたOBが来店し話し込んで
いたし5月はMLB中継を見ながら時間潰しができたので退屈は
させずに済んだのだった。

　ちなみに5月に来店したのは神幸祭の時の土曜日で昼から16:00
過ぎまで休む状況だった中、午前中の来店だったわけでNクンの来
店周期からすれば早かったのだが父親の都合で2人カットとなった。

　Nクン親子を始める前は1人終わりがけで2人をしている最中に
3ヶ月インターバルで来店するお客さんが来店したものの、終了予定
時間が山笠の出発予定時間に間に合わないため断らざるを得なかった
のを思い出す。

　断ったお客さんは2週間後に来店してくれて事なきを得たのだが
結果的に5月にNクンの父親をカットしたのが最後となったし、亡
くなる前にカットする事ができただけでもよかったのかもしれない。

　我が家では実父が3年前の12月に亡くなっているし今年に入って
小学校時代からの友人Sクンの母親も亡くなっているので、我々が
50代に入っているのだから親世代も80歳前後になるので亡くなると
いうのも仕方ない。

　更に脳梗塞を発症し不自由な体で30年以上も頑張られていたので
大変だったと思うのだが、やはり恩人が亡くなるというのは頭で仕方
ないとは分かっていても寂しいものがある。