ウルトラ警備隊基地が最高なのはいいけれど

　99年に出版された円道祥之氏の著書・空想歴史読本にはヒーロ
ー作品に登場する正義の組織の基地は東京と富士山麓に集中して
いるという記事があり、記されているのを見てみると富士山麓は
ウルトラ警備隊からスタートしエースのTACやマジンガーZの
光子力研究所にグレートマジンガーの科学要塞研究所やコンバト
ラーVの南原コネクションなどがある。

　一方で東京近郊というのは円谷作品だけでもウルトラマンの科学
特捜隊本部から始まり帰ってきたウルトラマンのMATが東京湾の
海底基地、ウルトラマンタロウのZATは東京の霞ヶ関などがあり
マイティジャックやミラーマンのSGM本部は東京近郊だろうと思
われる。

　ウルトラマンに登場する科学特捜隊は対怪獣組織だったのに対し
ウルトラ警備隊は侵略宇宙人との戦いなので東京近郊でも、これ見
よがしに基地を構えていれば攻撃の標的になってしまう事から秘密
基地としての性格上 富士山麓になったのではないか。

　疑問なのはMATでネーミングからして‘モンスター・アタック
・チーム’という対怪獣組織なのに、海底に基地を作っているのは
何のためなのか？

　海底に基地を作るのはいいが航空兵器のMATアローやジャイロ
などは、TACスペースのように水中から発進できるシステムでは
ないし潜水艇のMATサブも登場は2回しかないのでメリットを
感じなかった。

　またTACは富士五湖の近くに基地があるのだがウルトラ警備隊
のような地下ではなく基地の建物があるので対侵略者というチーム
の性格上、重要な建造物は地上には設置しない方がいいと思ったり
する。
　
　もっともレオのMACのように宇宙ステーションが本部なら襲撃
された時に逃げようがないし、実際に円盤生物シルバーブルーメか
らステーションごと捕食されてしまう悲惨な末路を辿る。

　それを考えると富士山麓の地下に建設されたウルトラ警備隊基地
というのが最も優れている気がする一方、後から作られた第2期の
基地の設定がウルトラ警備隊よりも劣るのはどういう事だろうかと
思ってしまう。