今から20年前の今日デンバーのクアーズフィールドで行なわれた
ロッキーズvsドジャース戦でドジャースの野茂英雄が、この球場で
史上初のノーヒットノーランを達成した。
雨のため開始時間が2時間遅れて始まった一戦はドジャースが2回
にラウル・モンデシーとティム・ウォラックの長短打で先制すると、
更にグレッグ・ギャグニーにもタイムリーが出て2点を先行。
一方の野茂は1回に1アウトからマクラッケンを歩かせて盗塁され
2アウト3塁のピンチを招くと、2回にも先頭のアンドレアス・ガラ
ラーガが四球で出塁し盗塁でノーアウト2塁のピンチを招くのだが後
続を三振に討ち取って得点を与えない。
3回にカービーのタイムリー、6回にはエリック・キャロス&モンデ
シーのタイムリーで5-0と点差を広げたのに対し、野茂は徐々に調子
を上げ6回には先頭のエリック・ヤングを歩かせたものの牽制で刺し
てからはランナーすら許さない状態でヒットも許してなかった事から
‘ひょっとしたらノーヒットノーラン?’という雰囲気が漂い始めた。
元々標高1500m以上にある高地・デンバーは空気が薄いためボールが
飛びやすいのが特徴で打者優位といわれ、野茂も前年MLB移籍2試合
目では初HRを打たれるなどKOされ6月30日に行われた試合でも5
回で9失点している鬼門でもあった。
それが試合前までの雨で空気が湿っていたという要素もあるだろうが
得意のフォークが面白いように落ちて8回まで7三振を奪う一方8回に
は野茂自身のタイムリーが出ると、9階にはウォラックの2ランなどで
9-0としてほぼ勝負を決める。
そして迎えた9回はヤング&マクラッケンの1・2番を2塁ゴロで2ア
ウトとすると、最後は3番のエリス・バークスをフォークで三振に討ち
取りノーヒットノーランを達成したのだった。
ちなみにクアーズフィールドでは20年経った現在でもノーヒットノ
ーランは達成されてないので、いかに野茂の偉業が素晴らしいか分かる。