ケン・ノートン氏死去=ボクシング元ヘビー級世界チャンピオン(時事通信) - goo ニュース
先日 元世界ヘビー級王者のケン・ノートンが70歳で亡くなったという報道が
あった。
ケン・ノートンといえばモハメド・アリ、ジョー・フレザー、ジョージ・フォアマンらと
70年代に凌ぎを削ったヘビー級の強豪で、特に73年にはアリの顎を左フックで
骨折させて判定勝ちし北米連盟のヘビー級タイトルを獲得している。
77年にジミー・ヤングとの挑戦者決定戦に勝ちアリへの挑戦権を獲得した
もののアリがレオン・スピンクスに判定負けしただけでなく、ノートンとの対戦を
拒否したためヤング戦を事実状の王座決定戦として認定したWBC王者となると
いう世界戦で勝ってないのに世界王者になった珍しい例だ。
とはいえフォアマンには2RでKO負けしたものの76年のアリ挑戦ではノートンの
勝ちという声が多かったし、WBCタイトルの初防衛戦で敗れたラリー・ホームズ戦も
ヘビー級史上に残る激戦で勝ったホームズは通算20度の防衛に成功しているので
現在のような状況ならば間違いなく世界戦での勝ち星0という事はなかったはずだ。
しかもフレーザー同様アリと3度戦い1勝2敗だったものの、全ての試合が激闘
だったわけで実力の程が窺えるだろう。
ノートンの例は歴史に名を残すならば噛ませ犬のような挑戦者相手に防衛を
重ねるのではなく、強豪達と戦って行く事が いかに大事かというのが分かる。
アリが輝いいてたのもノートンをはじめフォアマンやフレーザーといったライバル
達が強敵として立ちはだかっていたのが大きいし、それを考えると16日にサウル・
アルバレスに完勝したフロイド・メイウェザーJrに目ぼしい対戦相手がいないのが
何とも残念でならない。
昨年はアリの最大のライバルと言われたジョー・フレーザーが亡くなり、アリ自身も
パーキンソン病を患っているのをみると今さらながら70年代も遠くになりにけりと
いう感じが拭えない。