路線が定まらなかったキカイダー01

 先日 息子達が動画サイトを見ていたら‘オススメ’の部分にキカ
イダー01がアップされていた。

‘何ゆえ今の時代にキカイダー01?’と思っていたのだが、考え
てみれば朝の平成仮面ライダー枠でOAされているのが令和初
のライダー・仮面ライダー01だという事に気が付いた。

 つまり01つながりでキカイダー01が扱われていたのだから
昭和の時代にキカイダーを見ていた我々にとっては平成世代の
子供達にキカイダー01を知ってもらうのも悪いものではないの
だが、その反面キカイダーは名作だと思う一方で01は少しばか
り路線がブレているし何より好敵手だったハカイダーの魅力を
落してしまっている感じが否めない。

 というのもハカイダーの存在こそ仮面ライダーにはなかった
もので、仮面ライダーとの差別化の象徴だったのだから。

 もともと人造人間キカイダーのハカイダーは光明寺博士の脳
という‘生きた細胞’を持っているので、ロボット系最大の弱点で
ある‘心’の存在があった。

 ところが01になるとハカイダーはギル博士の脳を移植している
だけでなく、ダーク幹部の脳を移植したレッド・ブルー・シルバ
ーという3人の部下を引き連れたハカイダー四人衆という形でキ
カイダー01に挑んで来た。

 途中ではレッドハカイダーが赤ムカデ、ブルーハカイダーが
青ワニ、シルバーハカイダーが銀エビという怪人体になって01
に挑んだだけでなく合体しガッタイダ―となって01と戦うとい
うパターンまであったものの2クール目からはハカイダーのみに
なった。

 ところがハカイダーは途中から登場した悪の組織・シャドウの
幹部からパシリのような扱いを受けてしまい、キカイダーの頃の
雰囲気は一気になくなってしまう。

 途中からはビジンダーが登場するなど百花繚乱の感があったの
だが、キカイダーの世界を引き継いでいるとは思えないハチャメ
チャぶりで終始してしまったのは残念だった。

 こうしてみると人気シリーズの続編の難しさを実感させる作品
というイメージのキカイダー01だった。

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