復活の兆しが見えた今年の柔道世界選手権

日本が男女とも優勝=男子は連覇、女子2大会ぶり―世界柔道団体戦

 8月24日からカザフスタンで開催されていた世界柔道が終了し
日本は男女の団体戦で金メダルを獲得しただけでなく個人戦でも
男子が金:3、銀:2、銅:2の計7個、女子は金:3、銀:2、銅:3の計
8個で通算15個のメダルを獲得した。

 特に男子はロンドンでの惨敗以降は73㌔までは活躍するものの
81㌔以上の階級になるとメダル獲得がやっとという状況だっただ
けに、2日目まで金が取れなかったので‘よくて金は73㌔の1個か’
と危惧していたが81㌔と100㌔での金獲得は沈滞していた日本の
中・重量級に希望が灯った形だ。

 嬉しいのは81㌔の永瀬貴規や100㌔の羽賀龍之介といった若手
選手の金獲得は、これからの延び代があるだけに二重の喜びだ。

 また100㌔超で‘絶対王者’テディ・リネールに決勝で敗れた七戸
龍も2大会連続のファイナリストという事で、リネールの強さを考え
るとポスト・リネールの最右翼という位置を確保したのかもしれない。

 久しぶりの王座奪回といえば女子78㌔で梅木真美が阿武徳子以降
途切れていた金を奪回できたというのも大きい。

 これで本来の大本命である男子60㌔や66㌔に女子48㌔で金を
取れれば一気にアテネのような好成績が期待できるのだが、リオの
本番では地元ブラジル勢を中心に巻き返しに来るだろうから油断は
禁物だ。

 海老沼匡や志々目徹に浅見八瑠奈らの敗退も ちょっとした要素が
原因だし、世界王者として臨むであろう永瀬らもノーマークから
徹底的に研究されてのものだけでなく五輪独特のムードに煽られ
ないかという不安点もある。

 それを考慮すればリオ五輪での活躍は楽観できないが少なくとも
ロンドンのような惨敗というのはないのではと思う。

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