強力打線で弱体投手陣をフォローしての連覇は凄い

 
 一昨日プロ野球のパ・リーグは千葉でライオンズがマリーンズに
12ー3で勝ったのに対し、仙台でイーグルスがホークスに4-2で勝
ち2つあったマジックを一気に減らして見事に2年連続優勝を飾った。
 
 同時にイーグルスが勝ってマリーンズが敗れたため、この日で今
シーズンのパ・リーグの順位が一気に決まるという珍しい1日となっ
た。
 
 今シーズンのライオンズはエースの菊池雄星と3番の浅村栄斗に
炭谷銀仁朗らがFAなどで抜けるなど戦力ダウンが目立ったため連
覇は厳しいという雰囲気だったし、実際に前半は浅村の穴を埋めき
れずに今ひとつの展開だったが8月から調子を上げて先行するホー
クスを抜き去り1試合を残してのリーグ連覇となった。
 
 通常エースと3番が抜けると大いに戦力ダウンするものだが打線
の厚みは変わらずチーム打率,265は現時点で12球団トップなのに
対し、チーム防御率4.35はリーグ最下位で12球団でも11位という
両極端な成績での連覇というのは珍しいだろう。
 
 これまでの野球のセオリーは‘投手を中心にした守りが全て’的な
ものだったが、これを覆すもので野球が変わってきているという
事になるのか。
 
 昨年は立ち上がりから打線が爆発して大量点を取ってペースを
握り力の落ちるブルペン陣を援護していたのだが、今年はブルペ
ン陣が整備され始めた事で終盤の逆転劇が目立つようになり特に
ホークスとの直接対決を終えた直後のマリーンズ4連戦を3勝1敗
で乗り切れたのはブルペン陣の踏ん張りで粘り2試合連続サヨナ
ラ勝ちをしたのが象徴的だ。
 
 山川穂高と中村剛也のどちらかが下位に座る打線は脅威で2つの
軸に森友哉や1番に戻った秋山翔吾のキーマンが、威力を発揮する
形で700得点というのは凄まじい破壊力だった。
 
 こういった攻撃力を前面に押し出す事により投手陣も最低限の
失点で踏ん張る事ができたわけで、中心選手達が故障続出で得点
力が下がったのを強力ブルペン陣で凌いで走っていたホークスが
最後に投手陣が息切れしたのと対照的だった。
 
 日本では長く野球は投手を中心にした守りがしっかりしたチー
ムが強いという信仰があったのだが、強力打線で投手を育てると
いう逆のアプローチもある事を実践した形で‘投手王国を作るには
強力打線という土台が必要’と王貞治に説いた故・根本陸夫氏の理
論の正しさを証明するものではないだろうか。
 
 
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