ウルトラセブン41話のテペト編は満田かずほ監督作品だが、湖
を舞台にしているところなどを見るとウルトラマンのジラース編と
同じプロットではないかと思ったりする。
ジラース編は満田かずほ氏がウルトラマンで最初に演出をしたEP
と同時にセブンのキングジョー編や最終回を担当した脚本・金城哲夫、
特技・高野宏一というゴールデントリオによる最初の作品だった。
モンスター博士といわれる中村博士が北山湖で15年かけてネス湖
から連れて来たジラースを密かに飼育していたのだが、そこに少年
画報の記者がインタビューに来て博士を取材するものの夜中にジラ
ースに餌やりをしているのを久保記者とイデが発見し追跡したが博
士から拘束されというパターン。
テペト編はカッパクラブといわれる市井の人々がカッパ騒動が起
きている伊集湖にド派手な車で来るのを見ると、少年画報の記者が
同じような車で北山湖に来るシーンと被るわけである。
ジラース編では事件に深入りした久保記者とイデ隊員が中村博士
から見つかって拘束&監禁されてしまうのに対し、怪獣テペトを卵
による育成?をしていた星人からカッパクラブのメンバーの1人が
殺害されてしまうというのと似たプロットではないか。
またウルトラマン対ジラースはウルトラマンが笑うなどコミカル
なシーンが印象的だが、テペトもセブンに対して後ろ向きで油断さ
せて光線を放ったり許しを請うポーズを取りながら足を持って転倒
させるなど他の作品と比べてコミカル度が高い。
ジラース編の脚本は金城哲夫なのに対しテペト編は若槻文三とい
う違いがあるわけだが若槻文三はセブンでは計5本を担当している
中で、鈴木俊継監督と3本組んでおりペガッサ星人編やギエロン星
獣編など重いテーマが多いのが特徴だった。
この次にノンマルト編という重いテーマがあるわけだから満田監
督も軽いノリの作品を意識したのだろうし、若槻氏もそれに応えた
らジラース編のような内容になったのかもしれない。