日本時間の12月15日にサンアントニオのアラモドームで行われたWBA
ウエルター級タイトルマッチは3階級制覇を達成していた王者のエイドリアン・
ブローナーが元Sライト級王者のマルコス・マイダナに2度のダウンを奪われる
など3-0の完敗で王座交替となった。
5階級制覇王者であるフロイド・メイウェザーJrの弟分として知られ、6月には
WBCライト級タイトルを保持しながらWBAウエルター級タイトルに挑戦し2-1
の判定勝ちで2階級制覇に成功したブローナーに とってパワーファイター型の
マイダナをメイウェザー並みに捌けるのか真価の問われる一戦だった。
試合は1Rからマイダナが先制攻撃を仕掛けてブローナーを追い回し2Rには
左フックでダウンを奪う。
3Rからはブローナーも立ち直りマイダナの馬力に押されながらも時おり鋭い
パンチを打ち込みペースを奪い返し始めたかに思われたが、8Rにマイダナの
左で再びダウンを喫する。
ただ直後に もみ合いからマイダナのバッティングで減点となっただけでなく
休憩が与えられたものの流れは変わらず、いよいよ勢い付いて攻勢をかける
のに対しブローナーは かわしながらパンチを打ち込むという余裕が全く感じら
れず試合終了。
判定は問題なくマイダナで挑戦者のプレッシャーが王者のテクニックを封じた
形になったのだが、やはりSフェザー上がりのブローナーがSライト上がりのマイ
ダナを捌くのは厳しかったようで そこが本家のメイウェザーとの違いだろうか。
マニー・パッキャオがベストウエイトよりも上のクラスで勝ちまくって以来、下の
階級から上げてスピードのアドバンテージを生かして勝つというスタイルが流行に
なっているが やはりパッキャオやメイウェザーら選ばれし者のみに許される事なの
だろう。