WBC優勝には‘脱ドーム&人工芝’

侍日本、痛恨の守備 米国に1−2、準決勝で敗れる

 日本時間の今日LAのドジャーススタジアムで行われたWBCの
準決勝で、日本代表はアメリカに1-2で敗れ2大会連続ベスト4
敗退となった。

 LAでは珍しく雨がそぼ降る中で始まった試合は3回まで菅野智
之がアメリカ打線を1安打に抑えていたが、4回に菊池涼介のエラ
ーで出したランナーをタイムリーで返されて先制される。

 日本も6回に菊池のHRで追い付くが8回に2イニング目の千賀
が短長打を浴びた1アウト2・3塁から3塁ゴロを松田が弾く間に勝
ち越され、その裏の2アウト1・2塁のチャンスでも筒香が倒れて得
点できずに敗れた。

 ミス絡みではあったものの日本の投手陣の2失点というのは相手
打線との兼ね合いを考えれば及第点だから、散発の4安打の1点で
クリーンアップがノーヒットに抑え込まれたというのが最大の敗因
だし以前も記したように国際試合で日本が勝つには5点をノルマに
しないといけないというのが分かる。

 雨が少ないLAで雨がそぼ降るコンディションというのは正直言
って嫌な感じがしたし、決勝点につながった松田のジャッグルも人
工芝のドーム球場慣れしていたゆえの感じだ。

 思えば最初の2大会は2次ラウンドからアメリカで戦っていた事
から天然芝の内野をはじめとしたアメリカの環境に慣れる時間が確
保されていたので、人工芝のドーム球場慣れした内野手にも馴化す
る期間があったしミスが出ても負けが許される2次ラウンドだから
致命傷にはならずに済んだ。

 しかし前回大会からアメリカで戦うのは準決勝以降という事で、
いくらアリゾナで練習試合ができても準決勝以降の球場と環境が
モロに違うので天然芝の内野に慣れてない状態ゆえのミスが出る
と厳しいものがある。

 日本では国際試合は開催時期や雨天順延のリスクを考えるとドー
ム球場ばかりを使用し、マツダスタジアムのような内野に天然芝の
ある屋外球場が使われないのが現状だ。

 WBCが次回以降もアメリカラウンドは準決勝からというシステ
ムが続くなら、日本も収益を度外視してでもマツダやサンマリンの
ような内野に天然芝がある屋外球場で強化試合を行う必要があるの
ではないだろうか。

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