後楽園ホール初観戦から40年

 今から40年前の今日82年3月23日は後楽園ホールを初めて訪れ、
東洋太平洋バンタム級タイトルマッチの村田英次郎ー磯上修一戦
を生観戦した日である。

 この時の卒業旅行のメインは21日のプレシーズンゲームのジャ
イアンツースワローズ戦と、この後楽園ホール興行で東洋太平洋
王者で世界バンタム級王者と2度にわたって引き分けた村田と日本
王者・磯上の対戦は数年前から待望されていたカード。

 プロ野球観戦はプレシーズンゲームでもあり、いつでも行ける
感が強かったのに対しこのタイトルマッチは千載一遇のチャンス
だけにプレシーズンゲームが雨で中止になっても損失感はそこま
でなかったのはこの試合があったからだった。

 15:00頃に新宿で筑波の叔父さんと合流し水道橋に向かうのだ
が後楽園球場では4月3日に予定されているプロ野球開幕戦のポス
ターが目立ち、前売り券購入の人達がチケット売り場に並んでい
たわけだが開場時間前に野球体育博物館を見学しホールに足を運ぶ。

 後楽園ホールはビルの5階だからエレベーターで上がるのだが、
叔父さんが取ってくれていたのはリングサイドで北側ひな段の2段
目でニュートラルコーナー側。

 ‘どうせ見るならリングサイドがいいだろう’と取ってくれていた
のだが、アリーナ席にあたるパイプ椅子のパートは特別リングサ
イドで年間指定だから取れなかったとの事だが ひな段席で十分。

 会場は超満員で観客からは‘みんな良く分かっている、いいカー
ドを組めばお客は来るんだから’と言う声がチラホラ聞こえて来る。

 前座は4回戦が4カードと6回戦が3カードでメインが強力だから
不満はなかったし、特に6回戦には後の日本バンタム級王者の西村
貴晴が登場しており‘センスあるな’と思いつつ判定負けしたのには
驚いたし後の日本ミニマム級王者の小野健治も佐藤勝美の双子の
弟・清美に敗れていた。

 メインはファイターの磯上をカウンターパンチャーの村田が迎え
撃つ形と思われたが、結果的に村田が2Rに早々とダウンを奪い一方
的な展開になり3Rに2度のダウンで磯上なんとか立ち上がるも連打
を浴びてストップ負け。

 タフで粘り強い磯上をここまで完璧に倒す村田のカウンターの凄
さを生で見られたのは幸運だったが、結局村田は翌年9月に3たび
ジェフ・チャンドラーに挑んだものの負けで世界奪取ならず引退
という形に終わり当時のバンタム級の壁の高さを思い知ったものだ。

 帰途観客の波に紛れて外に出ると前座に出た佐藤清美が後援者に
囲まれて激励されていたのだが、Jフライ級の選手だからか小柄で一
般人と見分けが付かず見逃すところだった。

 これが後楽園ホールデビューで好カード必ずしも好ファイトとは
ならなかったのだが、村田の絶妙のカウンターを生で見られたのは
本当に幸運だった。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 2022選抜高校... 2022選抜高校... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。