五輪に大リーガー参加は「不可能」…MLB(読売新聞) - goo ニュース
以前アテネ五輪日本代表代行監督の中畑清が‘WBCの優勝よりも五輪の
金メダルの方が価値がある’と言って野球の五輪復帰を熱望したのだが、正直
言って違和感があるコメントだと思っていた。
プロが出場できるようになっている現代の五輪だがサッカーは言うまでもなく
テニスやリオから正式種目になるゴルフやラグビーに冬の競技ではスキーの
ようにW杯優勝などの方が五輪の金メダルより価値がある種目はいくらでもある。
五輪がアマチュアのための大会という事で日程を規定のスケジュール内で消化
する必要があるから五輪のサッカーも以前は2週間で6試合をこなすため中1日と
いうスケジュールで行っていたのに対し、W杯は78年まで五輪同様16カ国の参加
ながら1ヶ月かけて6試合を行っていたという違いがある。
また五輪のサッカーは16カ国の中でヨーロッパ4、アメリカ大陸4、アジア3など
地域レベルに関係なく出場枠が均等なのに対し、W杯が16カ国の時代はヨー
ロッパ10、南米3、北中米1、アフリカとアジア&オセアニアが各1とレベルの高い
地域に多く枠が配分されている。
野球が五輪種目だった時は8カ国参加で枠も開催国以外はアジア2、アメリカ
大陸2、ヨーロッパ2などと少ないのだが最大の問題はMLB選手の供給国である
ドミニカ・プエルトリコ・ベネズエラなどが枠が2ならば出場できない事。
第3回WBCを見ても分かるようにドミニカやプエルトリコに実質アンティル諸島の
オランダなど北中米カリブ地域のレベルは高いのに枠の問題で出場できないと
いうのは もったいないが、今さら参加国数を12などに増やすのも日程などを考慮
すれば難しい。
しかも開催時期がMLBなどのレギュラーシーズンとかぶるので、ただでさえ過密
日程の中で1ヶ月近く中断させたり主力選手を供出させるなどは現実的ではなく
マイナーリーガーぐらいしか出場はできないだろう。
マイナーリーガーばかりで構成されたMLB選手供給国がキューバを含めて2カ国
しか出場できない五輪と、調整段階ではあるが現役メジャーリーガーが出場できる
環境で出場国が多いWBCと比べて どちらの優勝の価値が高いか個人的には五輪
よりもWBCの方が魅力ある大会だと思うのだ。