怪獣映画の王道は怪獣対決モノ

 先日BSプレミアムのザ・プロファイラーでゴジラが特集されて
り、その中で印象的だったのは平成ゴジラについてのもの。

 84年に公開された いわゆる84ゴジラは75年のメカゴジラの逆襲
以来の新作だった事から話題にはなっていたものの、観客の評価は今
ひとつだったという事。

 84ゴジラは冷戦構造における核戦争の脅威もしっかり組み込まれて
いた大人向けの作品で個人的には大いに楽しめたのだが主な観客層は、
ゴジラがキングギドラなどと戦う怪獣対決シリーズを見て育っていた
事から怪獣同士の対決がないのを不満に思っていたらしい。
 
 以前も記したように怪獣同士が戦わない単独怪獣モノは東宝では64
年の宇宙大怪獣ドゴラが最後で、特に同年のキングギドラが登場して
以降は怪獣同士の対決モノばかりで極端な話60年生まれ以降の世代は
単独怪獣モノの新作を映画館で見てないという事になる。

 ちなみに怪獣対決モノの元祖は55年のゴジラの逆襲でアンギラス
と戦うわけだがゴジラとアンギラスの戦いは付け足しのようなもので
基本的にはゴジラと人類との戦いが主眼だったし、この流れは平成の
vsビオランテに引き継がれていると思うのだ。

 そして3作目のキングコング対ゴジラから本格的に怪獣同士の戦いが
メインになったのと同様に、平成でもvsキングギドラから同じく怪獣
同士のバトルがメインになっていた。

 つまりvsキングギドラではタイムマシン、vsモスラでは環境破壊と
いった本編設定で大人を怪獣同士のバトルで子供達を楽しませるという
スタイルが平成のVSシリーズで確立され これが現在の怪獣映画の主
流になっている。

 考えてみれば平成ガメラや14ハリウッド版GODZIRAも然りだし、
ギララの逆襲ですらタケ魔神が登場して戦っているのだ。

 いくら格調の高い作品を作っても観客に受けなければシリーズ化は
されないわけだから怪獣対決モノはこれからも続きそうだし、今年の
夏に公開される日本製のシン・ゴジラもタイトルに記されてない怪獣
が登場するのだろう。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (変身名無し)
2017-07-21 17:02:49
しませんでしたね。
怪獣対決モノにしなくても観客に受ける程の格調の高さを発揮した辺りスタッフの力量が凄まじいと思いましたよ。
 
 
 
同感です (こーじ)
2017-07-21 21:34:27
>変身名無し様
 そうなんですよね。

 最初は蒲田に現れたのを追いかけてゴジラが現れるのか?などと考えていたら、それが変態してゴジラになるなど驚きました。

 ただし怪獣対決という‘メイン’がなくても観客を満足させる作品というのは貴重ですよね。
 
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