せっかく地上波で名作映画がOAされるのに.

　昨日は金曜ロードショーでE.T..がOAされていた。

　E.T..といえばスティーブン・スピルバーグ監督作品で82年に公開
された、宇宙生物E.T..とのエリオット少年との触れ合いを描くファ
ンタジー作品だ。

　82年は私が業界に入った1年目でE.T..は正月映画として公開されて
おり先輩は見に行ったのだが、私的には宇宙人との交流というのは
あまり興味がなく同じ時期に公開されていたシルベスター・スタロ
ーンのランボーの方に行ったのを覚えている。

　大ヒットしたE.T..は福岡スポーツセンターにあったセンターシネ
マが閉鎖される時に最後に上映された作品でもあるのだが、最近は
地上波ではおろかBSでもあまりお目にかからなかった。

　それが久しぶりに金曜ロードショー枠でOAされたわけでウィキに
よると地上波でのOAは91年から2年毎にOAされていたのだが、00年
1月にTV東京系でOAされて以来20年ぶりの地上波OAという事になる
わけで久しぶり感満載だった。

　とはいえ地上波に付き物のカット版版になっておりオリジナル版
でも上映時間は115分なのに通常通り22：55までなのだから、これ
だけの名作をノーカットでOAしないというのは信じがたい暴挙だ。

　昭和の時代はこういった大ヒット作品は公開前から特集番組が
組まれていたし、映画番組でOAされる時も大騒ぎしており何日も
前からワクワクして指折り数えて待っていたものだ。

　それがレンタルビデオやDVDのおかげで料金さえ払えばノーカッ
トで見られるようになったわけだし、BSやCSが普及し始めるとノー
カットで見るのが当たり前になり局によっては時間内に終わらせる
べくカットしたバージョンしかOAしないケースもあった。

　こうなると視聴率は上がらず名作洋画をOAするよりも邦画やア
ニメ系などの方が増えて、こういう名作はBSやCSがOAする代わり
にノーカットという流れになっている。

　目先の視聴率に拘るのは民放地上波の宿命ではあるが、だからと
いって名作コンテンツを放映時間に無理やり収めるためにカットし
まくっていては肝心の視聴率は下がって当たり前だ。

　というわけで今回もE.T.は、まともに見ずに終わったのだった。