ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
井岡弘樹キャリア最大の勝利から30年
今から30年前の今日91年12月17日に大阪府立体育館で行われた
WBA:Jフライ級タイトルマッチで、王者・柳明佑に挑戦した元WBC
ストロー級王者・井岡弘樹が2-1の判定勝ちし2階級制覇を達成す
ると共に王者の18回目の防衛を阻んだ形になっている。
これまで王者の柳は85年12月にジョーイ・オリボに勝ってタイト
ルを奪取して以来、6年にわたってクラスレコードの17度の防衛に
成功している名王者でソナギ(夕立)と呼ばれる猛ラッシュが得意
のファイター。
17度の防衛の中には来日して横沢健二に圧勝した元WBAストロー
級王者レオ・ガメスを2度にわたって破っているし、日本人選手も
喜友名朝博・大鵬健文・小見山カツミ・徳島尚らが全て軍門に下っ
ているわけで初の海外での防衛戦になるとはいえ柳の有利は揺るが
ないと思われていた。
試合が始まると井岡が軽快に動き回りながらジャブで王者の接近
を阻みワン・ツーを決めるのに対し、王者は懐の深い井岡にやりづ
らそうな雰囲気で前半を終える。
元々スロースターターである王者だからと思われていたのだが、
5R以降もペースは変わらず会場は徐々に‘ひょっとしたら’という雰
囲気になって来る。
ただ王者も7Rあたりから距離を把握したようでプレッシャーを
かけながら距離を詰めて行き、強引な打ち合いに持ち込み始めた
ため井岡は押され気味になってきた。
8R以降も距離が詰まる展開が増えて来たので井岡危うしと思わ
れていたものの、迎えた11Rに井岡はワン・ツーを打ち込むと効か
された王者はクリンチに逃れ更に右を貰うなどペースを奪い返し
最終Rの猛攻を凌いで判定へ。
2-1ながら井岡が勝ってタイトルを奪取したのだが試合後に再
集計したところ115ー113で井岡の勝ちとしたジャッジ:ハロルド
・リーダーマンの採点が114ー114で王者の引き分け防衛になり、
現場は騒然とするものの確認の末115ー113井岡となって後味の悪
さはあったけど見事な2階級制覇となった。
このタイトルを井岡は2度防衛したものの再戦となった3度目の
防衛戦で判定負けしてタイトルを失うのだが、柳は1度防衛した後
に引退しており井岡との初戦がキャリア唯一の敗戦となっている。
それを考えると13度の世界戦を戦った井岡のキャリアの中でも
最高の試合をしたのではないかと思う一戦だった。
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確か同時刻、ライバル大橋秀行が後楽園で世界前哨戦を行っており、インタバルの際に井岡勝利の場内アナウンスで観客が大騒ぎしていたのを覚えています。
そうでしたね、あの日は第3火曜日ですからエキサイトボクシングの興行日でした。
大橋が張正九に勝てず、柳明佑にも日本人誰も勝てなかったので打倒 柳は日本ボクシング界の悲願でしたからね。