そもそもトラック付きの競技場で決勝をやろうとするのがおかしいラグビーW杯

新国立「白紙」　ラグビーＷ杯、横浜で決勝？　県内関係者、歓迎ムード

　2020東京五輪のメインスタジアムである新国立競技場の計画が、
白紙撤回された事から五輪の前年に行われるラグビーW杯の開幕戦
&決勝戦を新国立競技場で行えないという事が話題になっている。

　新国立競技場の収容人数が8万人を越える事からラグビー協会は
8万人の動員を予定に入れていたのだろうが、今回の件で7万人収容
できるスタジアムはサッカーの02日韓W杯決勝が行われた横浜国際
競技場しかない事から開幕戦&決勝戦は横浜で行われる事が濃厚だ。

　巷では観客動員が1万人分減るという事で大幅な減収になると大
騒ぎしているし、大会組織委員会事務総長など「世界中のラグビー
ファンが新しい国立競技場で開催するということを大きく期待して
いたと思うのに・・・」と語っているのだが陸上トラックのある臨場
感のかけらもないスタジアムでの試合をラグビーマッドなファンが
どこまで喜ぶのかと思うのだ。

　最大の問題はラグビー協会のお偉方がラグビー専用競技場での
試合よりも、とりあえず1人でも多く観客を動員できるスタジアム
での試合を望んでいるという事はラグビーの理念が分かってない
としか言い様がない。

　しかも8万人収容のスタジアムを開幕戦と決勝でしか使わないと
いうのだから‘たった2試合のために2500億円もかかるスタジアム
を作る必要があるのか’と思うのは当然だ。

　前日も記したように今やスポーツ先進国では陸上とフットボール
兼用スタジアムというのは過去の遺物に過ぎないので、大会終了後
には野球場やサッカー場に姿を変えているわけだから新国立競技場
もサッカーやラグビー専用にするという青写真や主張が それぞれの
協会からあればいいのだがトラック付きのスタジアムでも構わない
という発想は明らかにおかしい。

　横浜国際とて本来ならフットボール専用ではないのだが国立で
行うよりも遥かにマシなのだから、これは‘ラグビーを陸上競技
場でする事なかれ’というラグビーの神の思し召しかもしれない。