等身大ヒーローが巨大ヒーローになったシルバー仮面

 今から40年前の今頃ヒーロー番組で話題になったのがシルバー仮面の
巨大化。


 シルバー仮面はミラーマンの裏番組として1週間早くスタートした等身大
ヒーローもので第1期ウルトラに携わっていたスタッフが作ったというのが話題に
なり、巨大ヒーローのミラーマンと どちらを見るか大いに気を揉む事だった。

 シルバー仮面は‘正義の目的を持ちながら世間から理解されずに冷たく迫害
されながらも父の遺した光子ロケットの完成を夢見て各地を放浪する’という
設定でのロードムービーだったし、シルバー仮面も光線技やライダーキックの
ような
決め技もないという地味な作品だったので当然のように‘正統派’のミラー
マンに
興味が移るようになったのは仕方ないし私も1月2日に新春スターかくし
芸大会でミラー
マンのOAが休みの時に見てみたが‘これではミラーマンには勝て
ない’と思った
ものだ。

 ところが小学館の学習雑誌に「シルバー仮面は11話からシルバー仮面ジャイ
アントに
なる」という情報が流れたため‘等身大のシルバー仮面が どうやって
巨大化するのか’
という興味から このEPだけはミラーマンの登場怪獣がマルチ
の再登場編だったという
事もありシルバー仮面にチャンネルを合わせたものだ。

 1月2日に見た6話では光子ロケットの完成を目指して放浪していた春日兄弟
だったが、
いつの間にか10話で既に光子ロケットのエンジンを春日博士が完成
させていたという
事でロケットの設計図も父から兄弟への試練だったなどという
事で手を打っていた
ようだ。

 そしてサザン星人に襲撃されて大破した光子ロケット:ベム5号のエネルギーを
浴びて
シルバー仮面が巨大化し、以降は変身すると等身大ではなく最初から
巨大化して戦う
ようになる。

 しかも巨大化してからは多彩な光線技やサーベルや手裏剣を使って戦うし兄弟
岸田森演じる津山博士の研究所で光子ロケットの開発や侵略宇宙人との戦いを
続ける
など、もはや当初の設定からは かけ離れた内容になっていた。

 当時スペクトルマンが番組の初期の頃に等身大で巨大怪獣を相手にしていた
のが
突然巨大化して戦い始めた事があったものの、元が人間で等身大で戦って
いたのが
巨大化するというのはシルバー仮面が最初で最後ではないかと思う。

 結局ミラーマンとの視聴率争いにおける劣勢を挽回したいという所からのテコ
入れ
だったのだろうが、これが‘巨大なウルトラマンとは違うヒーロー’を作りたい
いう拘りを捨てざる得なくなった事を意味する。

 そしてシルバー仮面を巨大化に追い込んだミラーマンも4ヵ月後には同じテコ
入れを受ける
運命を辿るのだった。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
ヒーロー物の盛衰 (柴田真紀)
2012-02-10 14:10:17
当時は、あの『仮面ライダー』でさえ、
巨大化案
 があったそうですから、地味な『シルバー』の巨大化は、致し方ないと思います。
以前も書きましたが、ブームの牽引者だった『ライダー』も、初期と後期では全然雰囲気が違うのだから、他の作品においておや、という感じです。
それでも、何かのカタチで残っているライダーやウルトラと違って、ピープロや現代企画のヒーロー物は全く鳴りをひそめてしまいましたから、また新しいヒーロー物が見たいですね。
……と書きつつ、そーだ『電人ザボーガー』のリメイクがあった!? と思い出しました。
 
 
 
第3極が (こーじ)
2012-02-10 22:26:27
>柴田真紀様
 円谷・東映以外の第3極のヒーローがそろそろ見たいですね。

 ザボーガー見たいけど子供達を連れて行くには辛いかもしれません。

 仮面ライダーの巨大化というのが実現されなくてホッとしてますよ。
 
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