上原正三氏、ウルトラの星に旅立つ


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-200109X040

 脚本家の上原正三氏が今月の2日に亡くなっていたというニュー
スが今日のネットに載っていた。

 上原正三氏といえばウルトラQからタロウまでのウルトラシリー
ズに携わると怪奇大作戦終了後の69年にフリーになり特撮やアニメ
など、ありとあらゆるヒーロー作品の脚本を書いていた名ライター
だった。

 奇しくも亡くなった1月2日はウルトラQの第1話がOAされた日で、
そんなところにもウルトラとの因縁があると思うのだ。

 氏の功績については既に差別をテーマにした怪獣使いと少年に対
する評価などがあるので敢えてここでは記さないが、個人的には円
谷を救った男の1人という形で記憶していたい。

 上原氏はウルトラQとウルトラマンで2話づつ担当しているのだが
セブンからメインライターの金城哲夫がマイティジャックの製作に
携わったため、金城氏に代わって多くの作品を担当し始め共作を含
めて12話を書いている。

 当時の円谷は予算不足に苛まれていたので円谷子飼いのライター
だった氏は侵略する死者たちや第四惑星の悪夢など異形の敵が登場
しないEPや、ユートム編のようにモロボシ・ダン誕生秘話などまで
担当していたのだから凄い。

 続く怪奇大作戦からはメインライターになり特に無差別殺人を描
いた‘かまいたち’は、平成のミステリーファイルでも同じコンセプ
トのエピソードとして引き継がれる名作だ。

 怪奇大作戦終了後に円谷はメインライターの金城哲夫が沖縄に帰
るなど、どん底状態に陥ってしまうわけだがセブン終了時に以降の
ウルトラは作れないのではと思われた中で製作されたのが帰ってき
たウルトラマン。

 このメインライターを務める中でウルトラ兄弟の設定ができた事
からナックル星人&ブラックキング編でウルトラマン&セブンとの
共演するEPを担当し、以後は徐々にウルトラから離れて行ったのだ
が平成ウルトラではティガで初代ウルトラマンとティガが共に戦う
ウルトラの星というEPで参加している。

 つまり第1期だけでなく第2期の隆盛の礎を築き平成でもティガや
マックスに参加するなど3世代にわたってウルトラと携わってくれた
ライターだし、彼がいなければウルトラはここまでメジャーにはな
らなかっただろうと思う。

 ウルトラQから既に54年が経つわけで当時ウルトラの製作に携わっ
た円谷英二をはじめ円谷一に金城哲夫ら多くの人々がウルトラの星に
旅だって行ったのだが、氏も彼らから「そろそろ来ないと寂しいよぉ」
と呼ばれたのかもしれないし今頃は酒好きの円谷一&金城哲夫らと酒
を酌み交わしているのではないだろうか。

 

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