スターチャンネルでOAされているサンダーバードを見ていると、
大人になったからこそ分かる魅力がある。
例えばスパイに狙われた原爆では原子力貯蔵庫の爆破を阻止する
ためにサウザンという情報部員が登場し、007シリーズを髣髴させる
シーンが満載だったので007を見ている者にはニヤリとするシーンが
多々ある。
また砂漠を緑化するために海水を取り込んで真水に変えて砂漠に
流す灌漑用の原子力ステーションが登場するものの、しっかり悪人
であるフッドから狙われて原子炉が破壊され放射能雲が拡散すると
いうシーンまで出てくる。
そんな中でイギリス作品ならではと思えるのがパーカーとキラノ
の絡みで、ペネロープがトレーシーアイランドに遊びに来た時に
ジェフが飲み物を持ってきてもらおうとするのだがトレーシー家の
執事であるキラノが持って行こうとするとパーカーと対立する。
パーカーから「キラノの作法はなってないので私が正しい作法を
教えるから見学して勉強しろ」と言われたキラノが「トレーシー
様は私のやり方に満足しているので必要ない」と言い返し盆に置い
た飲み物を引っ繰り返すというオチに子供の頃は笑っていたのだが
改めて見るとイギリスの階級社会の様が垣間見える。
そのパーカーは主人であるペネロープには うやうやしくして
いるものの、控え室に戻ると態度がでかいなどのシーンもある
のだ。
また地上3000mもある超高層ビルが登場するものの地下駐車場の
事故から火災が起きて焼け落ちてしまうのだが、これなどタワー
リングインフェルノを髣髴させる。
子供の頃はサンダーバードメカの活躍を目当てに見ていたのだが
先述したような人間ドラマも充実しているので、それらが大人に
なっても楽しめる要素だと思うのだ。