40年前の今頃は

　今から40年前の私は高校を卒業した直後で福岡市内への修業に行
くのを26日後に控え、その前に行く予定の東京への卒業旅行を楽し
みにしていた。

　卒業旅行は筑波と長府の叔父さん宅に泊まるという形で3月19日
にスタートし長府の叔父さん宅に到着すると、翌20日に調布散策で
深大寺そばを食べるなどして21日は後楽園球場でプレシーズンゲー
ム：ジャイアンツースワローズ戦を観戦し22日は新宿で映画を見
て23日に筑波の叔父さんと合流し後楽園ホールでボクシングの東洋
&太平洋バンタム級タイトルマッチを観戦して筑波へ。

　24日は筑波で過ごし25日に帰郷するというスケジュールを立てた
のだが、結果的に残念ながら後楽園の試合は雨で中止になって21日
を叔父さん宅でブラブラ過ごす事になってしまった。

　ちなみに22日に叔母さんや従姉妹たちと行った映画はブッシュマ
ンで大いに楽しめたのだが、翌23日に筑波の叔父さんと会った時に
‘20日から昨日までどうしていた？’と聞かれたので先述したように
答えると‘オマエは何のために東京に来た’と言われたのだ。

　筑波の叔父さんが言うには‘せっかく東京に来たなら東京でしかで
きない事をやるべきで、ブラブラ過ごしたり映画を見に行ったりす
るなら地元でもできるだろうが’との事。

　例えば21日の天気が怪しいなら前日には横浜スタジアムでホエー
ルズージャイアンツ戦が行われていたのだから、予定を変更して横
浜まで足を延ばして当日券で観戦し深大寺行きと入れ替えたり後楽
園ホールでは21日は全日本プロレスなどもやっていたのだからコチ
ラを行くなりすればいいと言うのだ。

　言われてみれば確かにその通りで卒業後に行動する時は、そこで
しかできない事をやるというのをモットーにする事になった。

　それにしても40年前の高校卒業前後は修行先が車の免許の取得禁
止だったため2月から3月半ばまで修行に備えて店を手伝う日々が続
き、半ば以降からは1週間の卒業旅行で帰郷して4日後には修行に旅
立つという静かな日々から一気に慌ただしい日々となったわけである。