元選手だけが、いい解説者ではない!   


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/sports/jiji-200111F430

 F1グランプリの名解説者だった今宮純氏が亡くなったという。

 F1に関してはニキ・ラウダの頃からそれなりに見ていたクチだ
が、87年にフジTVがF1の全戦の中継を始めると必ず解説席にいた
のが今宮氏で川井一仁や森脇基恭らの話を聞く事でF1の知識も豊
かになっていった。

 レース屋でエンジニアの森脇氏に世界のF1界でもトップクラス
のデータ分析
やタイヤ分析をする川井氏、そしてF1に対する情熱
や歴史を含めた博識の今宮氏の解説を聞けただけでもF1中継を見
る楽しみがあったのを覚えている。

 面白いのは彼ら3人は元F1ドライバーではない事だ。

 思えば私にとってボクシングの知識の多くはジョー小泉氏の著書
や解説からのものだし、サッカーでいえば後藤健生らの著書からの
知識が多い。

 つまり多くの競技ではトッププレイヤーとして活躍した人の話よ
りもフリーライターの人達の話の方が面白いし、MLB中継などでも
アキ猪瀬氏の話を聞くとMLBでプレーしていた選手上がりの解説よ
りも楽しく聞けるのだ。

 確かに名選手の経験則も大事だが経験者というのは基本的に自ら
の成功体験を基にした話が多いので、こういった人達の知識がアッ
プデートされていればいいのだが経験則のみで話す人が特に日本の
プロ野球界では多くライト層をミスリードするケースが最近では目
に付く。

 一方でフリーライターの人達は国内のみではなく世界的な流行を
知っているし新たな理論も下手な拘りがないため、素直に受け入れ
て伝えてもらえるので新たな知識を得るにはちょうどいいのだ。

 そういえば昭和のボクシングでは記者上がりの郡司信夫氏と元王
者のコンビで解説をしていたので、こういうやり方が記者の目と経
験者の目という2通りの見方ができていたからよかった。

 ところが最近の民放地上波は元世界王者ばかりが解説するので記
者上がりの人達の解説を聞く機会がなかった中で、WOWOWがその
伝統からかジョー小泉氏を起用しているのだろうし実際に氏がいな
い時の放送は今ひとつ面白味がない。

 それを考えるとアメフトの後藤貞夫氏やF1の今宮氏らが亡くなっ
たというのは大いなる損失だと痛感するものだ。

     

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