アッサン・エンダムー村田諒太戦が来週に迫り

エンダム「完全決着を」=村田との再戦に自信―WBAミドル級

 5月20日に行われたWBAミドル級タイトルマッチで1-2の微妙
な判定で敗れたロンドン五輪ミドル級の金メダリスト・村田諒太と、
王者アッサン・エンダムの再戦が来週の日曜日に両国国技館で行
われる。

 前回の試合が論議をかもす微妙な採点だったわけだが一時は所
ジムの帝拳ジムが再戦を拒否する声明を発表するなど紆余曲折の
末に決まった再戦だから否が応でも注目される一戦で、5月の試
合では4Rに右でダウンを奪ったもののジャッジがエンダムの軽打
ながら手数を評価した形になった事から今回はジャッジ対策とい
うのも重要になる。

 本来ダイレクトの再戦は異例なのだから、それだけ微妙な判定
だったのだが‘前回の試合で本来なら勝っていた’と言っても再
戦で返り討ちという例はジョニー・ファーメションvsファイティ
ング原田戦やミゲール・カントvs小熊正二戦など枚挙にいとまが
ないので安心はできない。

 前回は軽打を放ちながら動き回るエンダムを村田がガッチリと
ガードを固めて前進してプレッシャーをかける展開だったわけで
はあるものの、少ないながらも村田がヒットしたパンチよりもエ
ンダムの手数の方をジャッジの2人は評価したわけだから今回も
ジャブを含めた手数というのがカギを握る事になる。

 村田の戦い方は前回と同じくガッチリとガードを固めて前進し
パンチを打ち込むスタイルは変えようがなく、あえて変えるなら
ジャブの数を増やすぐらいになるのではないか。

 問題はエンダムの戦い方で前回同様に最初からポイントアウト
狙いに入るのか、96年3月にダニエル・サラゴサが辰吉丈一郎相
手に いきなり攻勢をかけ一気にペースを握ったように最初は攻
勢に出てポイントを奪う形でアドバンテージを握り村田が挽回し
ようと焦って出たところをポイントアウトする可能性も否定でき
ない。

 ただし村田はクレバーな男だから冷静に自らの力を見極める能力
を持っており前回の試合は世界戦に行くまで安全運転に徹する形で
戦っていたため、エンダムが最初に戦った世界レベルの相手だった
形で4Rにダウンを奪った時にも一気に倒しに行ききれなかったのが
現状だった。

 あれから5か月経って村田には限られた装備しかないものの使い
方のレベルは上がったと思えるのに対し、エンダムは戦い方の幅は
あるものの上がり目自体はないだろう。

 忘れてはいけないのは村田にとってエンダム戦は世界タイトルを
奪取する‘ゴール’ではなく、ゲンナジー・ゴロフキンら世界の
強豪と戦えるライセンスを獲得する切符を手に入れる一戦に位置
付けられるのだから。

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