昨年 炭坑節祭りのちびっ子相撲大会に出場する子供達に相撲を
教えたのが縁で今年も教えているのだが、実感するのが今の子供
達は相撲の腰を割る姿勢が苦手だという事。
相撲の立会いで見合う時の姿勢を見ると尻が突き上がっており、
これでは立会いからの鋭い当たりができない。
という事で今年は最初に四股をじっくり踏ませた後にバレーコー
トのサイドライン沿いを摺り足で往復させているのだが見ていると
重心が高く、しっかりと膝が曲がりきってないため私の後ろから尻
を持ち上げさせている間はいいが1人でやると‘やっているだけ’
になっている。
正直言って私も体は硬いクチだが50を越えて更に体が硬くなって
いる私の方が摺り足がサマになっているのは、やはり和式トイレを
使用していたのが大きいのだろうか。
92年頃にNumberで青島健太氏が若者の足腰が弱くなったのは
洋式トイレの普及で、和式トイレが減少したため普段からの鍛練が
できづらくなっているという記事をコラムに書いていた。
70年代までのトイレは大用と小用に分かれていたのだがアパート
など新しい建物ができるとスペースの問題から座って用を足す洋式
トイレが普及する一方、段がある大小兼用和式トイレは姿を消して
いたし高齢化社会になって年配者が膝への不安から和式トイレが敬
遠されるようになった。
洋式トイレの普及はスタイルのよさなどの利点はあるのに対し、
相撲などに必要不可欠な膝関節や股関節の柔軟性が失われた感が
強い。
平生往生とはよく言ったもので普段の生活から膝関節や股関節の
柔軟性を鍛えられなくなっている現在、かつての柔軟性に戻すには
容易ではないと実感するものだ。