ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
エースで勝つ事と、チームが勝つ事の どちらが大事なのか?
今年の夏の甲子園で印象的だったのは試合中にエースが熱中症の症状で
降板するケースがあり、いずれも降板したチームが敗れている事。
日本の夏は年々暑さを増しており今後も程度の差こそあれ猛暑は続くと思わ
れるので各校は しっかりとした対抗策を立てないといけないと思うのだが意外に
‘エースと心中’的な発想をしているチームが多いのが気になる。
Numberのコラムで氏原英明氏が記しているようにエースを中心に勝ち進んで
来たチームは‘勝っている間は やり方を変えるな’という諺の通りエースをどんな
場面でも使っている。
疑問に思うのは緊迫した試合ならまだしも大差が付いた試合ですらエースを
完投させている事で、例えば安楽を擁する済美は三重戦が7回表終了で7-2と
なった以降も安楽の完投に拘り9回裏に5失点する結果になっている。
ちなみに今大会の安楽は大会前から体調を崩していて‘7日目だったので好都合’
と言っていたのだから、1塁にでも避難させて控え投手を起用するという考えは
なかったのだろうか。
ベスト8でエースの飯田が9回に熱中症の影響で足を つらせて降板しエラーから
逆転負けを喫した常総学院も、前日の福井商戦では3-1から9回に一挙6点を
挙げて大量リードしたにも拘わらず控え投手を起用しなかったが こういう場面こそ
エースを休ませる格好のチャンスではないのか。
マスゴミも この点については全く問題提起せず‘エースと心中’説を肯定するような
記事ばかりになっているし、複数投手制の推奨に ついても‘強豪私立が有利になり
公立校が不利になる’的な論調に終始している。
優勝した前橋育英は控えの喜多川が常総学院戦で先発し5回を3安打2失点に
抑えていたし、昨年の大阪桐蔭は3回戦で控えの沢田が先発完投し済々黌打線を
6安打2失点に抑えており、10年前に準優勝した東北などダルビッシュという
絶対的なエースを持ちながら控え投手の真壁のおかげで決勝進出しているのも
記憶に新しい。
また戦後2度目の連覇を果たし3年連続決勝進出の駒大苫小牧も田中将大は
05年はリリーフ登板ばかりだし、3年になった06年も体調不良だった事もあり
先発は初戦の南陽工戦だけだった。
更に07年の優勝校・佐賀北は変則左腕の馬場が先発させて4回から5回まで
投げさせ、エースの久保をあえてリリーフで起用するスタイルだった。
つまり公立普通校の佐賀北ですらできた複数投手制の成功例を無視して‘エース
と心中論’や‘複数投手制では公立が不利論’を垂れ流すマスゴミの責任は重い。
セオリーは大事だが時代と共に変化するのが常で以前は1枚エースで心中と
いうのが勝利への近道だったわけだが、今では打力の飛躍的なレベルアップや
酷暑の影響で1枚エース心中論は絶対ではなくなっているのが現状だろう。
エースで勝つ事は あくまで手段であって、チームが勝つ事よりも優先される
べきではない。
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そういうわけで、甲子園出場が決まったときから、エースがダウンし、二番三番手で打ち込まれる懸念はありました。
逆に、茨城第一シードで、常総を最後の最後まで苦しめていた霞ヶ浦は、三人の左腕を使い分ける複数投手制を採用し、見事な成果を上げました。春も夏も甲子園まであと一歩のところでした。夏は、監督の完全なる継投ミスと、その間隙をついた常総・内田の二年連続決勝アーチにやられました。霞ヶ浦は第一シードなのに、激戦区。初戦は秋ベスト4の鉾田一に1-2で辛勝、水戸商業を延長で破った水戸葵陵に7-1でコールド、藤代を延長で破った明秀(今年から光星学院の前監督が就任)を6-1、外人部隊編成の鹿島学園に4-0。それぞれ、一試合ごとに別の投手が登板し、県内でも打率の高いチームを抑えました。決勝も、二年生ピッチャーが常総を7回無失点。しかし、8回からは監督の温情采配で、今まで登板回数の少ない不調のエースを投入。ほとんどの球が完全なボールか、高めの打ちやすい球が集まり、常総打線につかまって同点。9回は、1アウトから二試合好投した二番手ピッチャーに変えたものの、一球目を内田に打たれてサヨナラ。浦学同様、投球練習をろくにさせないまま、いきなり登板させたのが仇になりました。飯田投手から二点奪っていただけに、惜しい試合でした。(これで2008年、2010年、2011年に並ぶ4度目の決勝敗退。このうち、2008年と2011年は九回裏二アウトからの逆転サヨナラ
負け)
貴重な情報ありがとうございます。
それを聞くと余計に福井商戦の9回裏ぐらい2番手以降の投手を起用して慣らしておけば…と思ったりしました。
それにしても聞けば聞くほど霞ヶ浦はツイてないですね。