




透明「・・・・・・。」
冷や汗が噴出してくる

私の目の前に広がる光景は、とても残酷で
この世のものとは思えない惨劇が繰り広げ
られていた

視た目で言えば、全長2メートルほどの
赤い塊・・・その全てに人が肉が張り付いて
いるように視える

もちろん、実体ではないのだが、私には
かなり生々しく視えていた・・・。
透明「(ま、まさか、喰ってるのか

SF映画を思わせる出で立ちのソレは、
他の霊を取り込んでゆく・・・。
他の霊もチリジリになりながら逃げている

??「た、助けて

??「きゃ~~~っ

??「痛い



視ていられない

私は飛び出そうと想う気持ちを抑えながら
冷静さを欠いている自分に喝を入れる

3体の霊が取り込まれた直後

その赤い塊は、移動を始める・・・。
透明「(ま、まずい


私は、赤い塊に気づかれないように後を追った


透明「(頼む




一方、円達は・・・。
円「透明、遅っ


漆原「円くん



円「ダイジョブ


あいつは殺しても死なない奴だから


漆原「そ、そうですか・・・。」
円「


漆原「どうしたんですか

円「ま、まずいかも


漆原「えっ

円「漆原さん


漆原「えっ



円「いいから早く

円は、建物の物影に移動し、急いで結界を張る

漆原「ど、どうしたんですか

円「う、漆原さん



私が合図したら、目を閉じて、できるだけ
息を止めておいて

円の小刻みに震える姿を見て、漆原さんも
緊張していた・・・。
円「(・・・き、来た

・・・・



漆原さん、息とめて


漆原「は、はい

円と漆原さんは、赤い塊が通りすぎるのを待つ・・・。
赤い塊が私の張った結界を破壊しながら奥へと進む

円「・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・はぁ~

漆原さん


漆原「はぁ~


一体何があったんですか

円「わ、私にもわかんないよ~


透明「円



私もやっと二人に合流

円「と、透明

さ、さっきの、な、な、なに


ガタガタ震える円を見て、逆に安心した私は
円のファインプレーを称賛し、頭をポンと
軽く叩く

もし、あの時、漆原さんがアレを視てしまったら
確実に精神崩壊してしまっただろう・・・。
透明「とにかく今は安全な所へ行こう

話はそのあとで

私は、二人を連れて先ほどの中央広場へ向かう

中央広場には、エスカレーターもあり2階にも
上がれる

そこからなら全体が見渡せ、最悪あいつが
近づいてきても対処の仕様もあると考えたからだ

何とか安全な場所に到着した私たちは
赤い塊の正体を話し合う・・・。
一体、あれは何だったのか

次回、赤い塊の正体が明らかに

続く・・・。
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