じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

10/14~26 芭蕉通夜舟 東京公演
 ≪地方公演≫
  10/29 群馬 11/2 宮城 11/12 岩手 11/16 兵庫 11/17 丹波篠山 11/23~24 名古屋 11/30 大阪

? はれ予報11月号
10/28 Numero TOKYO12月号(扶桑社)
11/1 CINEMA SQUARE vol.150(日之出出版)
   朝日新聞夕刊
   朝日生命生活情報誌「SANSAN」
11/7 映画「アングリースクワッド」完成披露上映会
11/22 映画「アングリースクワッド」公開

【2025年】
2月 WOWOW ドラマW「ゴールドサンセット」放送

ミス・サイゴン 4回目

2008-09-24 18:49:20 | 観劇記
9月23日ソワレの観劇記。今回はじい的期待度200%のキャスティング、お席は4列目センターという贅沢な公演でした。

全体の雰囲気は丁寧な感じでしたね~~クリス&トゥイが新加入組だった影響もあったような気もするんですが……でも、その分特に芝居部分が丁寧に演じられていたので登場人物の心模様が一直線に伝わってきたし、それぞれの場面が自分の中で噛み砕きながら味わえたので良かったです ま、そのせいで受け止めきれない程の重くて深いものを投げかけられて大変だったんですが……それについては後ほど。ただね~~アンサンブルの場面とかもう少し勢いがあってもいいかな~~釘付けになるような迫力という点では物足りなかった気がして。。。

各々のキャストも大健闘 ま、一番だったのはお目当ての照井クリスだったんですが。。。もちろん文句なしに というわけではないんですが(初めての大役なんだから当たり前ですよね)……あと、神田トゥイも同様、良かったです。で、良い意味で未完成な二人を支えて受け止めていた続投組 こちらは安定感たっぷり~~サイゴンの場合、ともすれば安定しすぎて物足りない感が出てしまうベテラン組なんですが、今回はすっごく良い感じにミックスされていたと思います。が、、、しか~し 悪い「化学反応」を起こしちゃった面もあったんですよね~~特に玲奈ちゃん。彼女一人だけ取り出したら凄くいいんだけど……バランスが悪いんですよね~~絡む相手によっては ま、その話はキャスト感想に回すということで……以下、キャスト別感想でございますぅ~~

さとしエンジニア:

やっぱりエンジニアはさとしさんじゃないとダメ 絶対にアメリカには行けなさそうなんだけど、そういう可愛さが感じられるんですよね~~アメドリ、周囲にお構いなしで夢見て踊って喜ぶ姿が可笑しくて可笑しくて……心の中で「バカ」を連発してしまいました。でもね~~ただの愚かな男じゃないんですわ。惚れてはいけない危険な雰囲気をちゃんと出してるんですよね~~近寄ったら怪我しそうな感じの 特にキムとの絡みでそれを感じました。「いいよいいよ~」といいながら突然荒々しくなったり、、、そのまま暴力団に就職 できちゃうんじゃないかと思うほど あと、2幕でキムがクリスに会いに行く時に「タムを見ててやる」というシーン&幕切れのところ エンジニアは客席に背中を向けてるんですが、その背中に凄い黒々としたものを感じたんですわ。背中で語る、とまではいかないんだけど、エンジニアの男の野望が伝わってきたのは圧巻でした あ、、、でも今回のさとしさん、真面目(爆!)でした やっぱり照井クリス相手だとちょっかい出したりアドリブで虐めたり……はできないですよね

玲奈キム:

冒頭、田舎から出てきたシーンは初心さが出てるというよりは、突っ立ってる感じがあって「アレレ~どうしたんだろう」と思ったんですが、クリスとの愛に目覚めてからはもうぅぅ~~激しくて キムの行動や性格を考えたら、少し鬱陶しさや重さを感じるほどの一途さがあってもいいとは思うんですが……今回の玲奈キムは重すぎました 前回は1幕からウルウル→最後はダダ泣きにさせられる位良かったんですけどね~~何か一人空回りして浮いてる感じがしました。歌も幕開け直後辺りにある、玲奈ちゃんが頑張って歌ってるというのが表面に出ちゃってて……多分、多分なんだけど、組み合わせのせいだと思うんです。玲奈キムの激しさを受け止めるには照井クリスだと無理がある、というか合わないと思うんです。やっぱり井上クン辺りをもってこないと活かされないのかな~~というのを舞台を見ながら沸々と。。。そんなわけで、今回はウルウル はあまりなかったかな~~ただ、「Sun and Moon」で身の上話の激しさ→クリスの告白に驚く→信じて愛するようになるという流れは自然で良かったです

坂元ジョン:

外見、雰囲気は……何も言うまい もう少し頼れそうなほどの大柄だったら言うことないんですが、やっぱりどうしても身近な世話焼きリーダーに見えてしまうんですわ 特に1幕は……岡ジョンの方が好みですね~~でも、2幕は坂元ジョンの方が キムの変わらない愛情を受け止め、理解し、何とかしてあげたいという心がちゃんと伝わってくるから。ま、「ジョン~~あなたも遊んでたじゃん」と急に良い人になってるところは突っ込まないではいられないんですけど……(笑) でも、キムとの再会シーン、ハッキリと歌詞が聞こえてきてキムと会話がかみ合っていないのがよく分かりましたね~~キム自身からもクリスへの一途な愛は伝わってくるんですが、ジョンの苦悩の中にもキムの愛の存在が見えてくるので切なくて。。。

ほのかエレン

やっとまともなエレンに出会えたわ~~ クリスの妻、というには「……^^;」な部分(外見的に…ね)がなきにしもあらず~ではあるし、歌い方も一歩間違えると歌だけが一人歩きしてしまいそうな雰囲気もあるんですが、紙一重ギリギリのところで良い方向にもっていってるところが凄いというか、、、スリリングゆえに生々しい気持ちが伝わってきて圧巻でした 今回はエレンの気持ちがビシバシ伝わってきて共感しちゃったんですよね~~こんなことは初めて。キムとエレンの対面シーン……エレンの歌う歌詞に「あの目……」というのがあるんですが、ちゃんとその前にキムの顔をしっかり見て驚いた表情をしてるんですわ。しかも、その後の苦悩&クリスに迫るシーンで、同じ女性としてキムがクリスを思う気持ちは痛いほど理解できるんだけど、奪われたくない&嫉妬しているってのも伝わってきて、その複雑な感情にものすご~~く共感してしまいました。本気でクリスが憎かったような しかも、エレンの受け止め方がとても良くて……キムと同じ土台で対峙しているからリアリティがあるんですよね~~例えば、シルビアエレンだと年上的な受け止め方なので「悪くはないんだけど、でも……」って感じになってしまうので。それで、そのリアリティなんですが、ラストのタム&自殺したキムを見つめるところにも感じましたね~~100%納得して受け入れていないというか。。。そういう“空気感”?に、クリス&エレン夫妻の「甘すぎる希望」の残酷さが表われていると思いました。

神田トゥイ:

トークショーでその熱さに圧倒されて期待 だったんですが、、、とても良かったです。一番違和感なくベトコン委員長に見えたような あか抜けていないところがとても自然だったので←褒めてます イズミン君だとどうしても放つオーラが神々しすぎるというか 歌は充分すぎるほどの及第点、演技も雰囲気も悪くないです。ま、場面によっては声の出し方や演じ方に課題あり~なところもあるんですが。。。特にタムの存在を知る→キムに迫る→銃殺のところは、とにかく無事に こなすことにいっぱいいっぱいになっているから少し物足りなさがあるというか……でも、未完成だからこそ出せる瑞々しさ、不器用さ、一生懸命さがあると思うので、そういう部分を大事にして頑張ってほしいですね~~

そしてそして オオトリはこの方、照井クリス

やっと会えましたわ~~今まではレポ等々で様子を見聞きするだけだったんですが……まさかのまさか、ここまでズド~ンとさせられるとはっ 正直、他のクリス(といっても、じいが観たのは2人だけですが…)より地味です。でも、すっごく自然なので、マジに実在しているような感覚になってしまうんです。第1幕の「Sun and Moon」はめちゃめちゃ良かったですね~~キムにとっては初めての夜……クリスは仕方なく?成り行きで?キムを抱いてて、虚無感も拭えないでいる。。。でも、キムの身の上話を聞いた時から一緒に暮らそうと言い出すまでの感情の変化が凄く良い。他のクリスの場合だと「決めたぞ」って言うところで思いっきりパッと空気が変わって一気にラブラブモード、羨ましくて自分もそうされたいわ~ なんていう風になっちゃうんですが、照井クリスの場合はじわじわと感情が高まっていく感じ しかも純粋な愛とは言えなくて、キムを愛することで自分自身の救いを求めていたような、生々しい感情が沸いてきてその時点で深い思いはなかったけどそういう方向にいっちゃったのが自然の流れだったような……だからこそ 第2幕、クリスの告白の「戦場で彼女の中に花を見た」がスッと入ってきて。。。もちろんじいは既に全幕観ているので1幕の「Sun and Moon」の時点で2幕のこのセリフが浮んだんですが、、、それを見越した演じ方ではないと思います、というか、そこまで持っていける力はちょっとまだ。。。演技云々じゃなくて、クリスとして存在しているからこそ出てきたものじゃないかと思うんですよね~~そういうところにますます惚れ惚れ

でね~~更にやられたのが第2幕、クリスの告白シーン。井上クリスは表現する術を心得ているから観る者の心を刺激して悔しいけど涙を誘いだしてしまうし、原田クリスもまだまだ未完成だけど魅せ方は知っている。でも、照井クリスの場合はハッキリ言っちゃうと不器用です。実際、じいもその瞬間は「ん?物足りないかも~」と思ったんですよ。でも後から尾を引く感じでジワジワと来ちゃって、気がついたら心にズッシリ しかも、それが激しく気分悪い あ、これはイイ意味で。何かむかついて絶対に共感できないんだけど、その生々しさにリアリティを感じて納得しちゃうというか。。。初めてですね~~クリスの中に毒を見たのは。キムを愛していたのは本当だと思います。でも、それと同じくらい、自分が生きるための冷酷さがあって、それは誰しも自分の存在を守るために持っている本能であって……告白の中でそういうのを感じちゃったんですわ。

更に幕切れ。自殺を図ったキムに駆け寄って抱きしめる→叫び……号泣&雄叫びに似た叫び声っていうんじゃないのよね~~ま、その方が分かりやすいし入り込みやすいんだけど でも、今回はそういうのが軽く見えるような独特の空気。う~~ん、目の前の現実を受け入れられなくて放心状態、やっとふりしぼって出せる最小限の叫び(変な表現ですが)なんですよ。それが逆に心に突き刺さるというか……現実の中では、必ずしも目の前で悲しいことが起きた時に感情を爆発させるとは限らないから。心が深く激しく揺さぶられた時ほど本当の思いは表には出せなかったりするものだし。。。だからこそなんですよね~~リアルに心に突き刺さっちゃったんですわ

初の大役、まだまだ課題は山積してると思います。ダメ出し部分もいっぱいある……歌や決められた振付をこなすのに精一杯でクリスの仮面が剥がれてしまうことも という大きすぎるダメ出しも含めて でも、ご本人が「ざらざらした尖ったものを伝えたい」とブログに書かれていたんですが、それは確実に届いていると思います。だからこそ!観ている方は抱えきれないほどの重さ、複雑さを受け止めちゃって本気で悩んでるんですから。。。ナマの心を伝えられる力を大事に、ずっとずっとずぅ~~~~っと頑張ってもらいたいと思います。じいも「応援」していきたいですね~~そんなわけで浮気相手とは別次元の存在に昇格……か

最後に、、、今回のカテコ。絶対にトークサロンでのさとしさんの発言の影響大 思いっきりスタオベで大拍手 さとしさん、夢が叶ったと泣いて 喜んでました。塩ちゃんとも「やったね」って感じで怪しい愛のやり取りをしてました。あと、照井さんと何かふざけながら話してたようで、さとしさんが照井さんの頬をパシッ!予想外に痛かったみたいで……可哀想 あとでさとしさんがなでなでしてあげてました。

さ~~~て、困ったぞぉ~~ じい、同時進行できるような器用さは持ち合わせてないし、全力で心ごと受け止められるのは1人が限界。それに、、、うん、やっぱり何もかもが違う。思わず「そんなの愛なんかじゃない」な~んて誰かさんのセリフを呟いてみたりしてるんですが……ま、火照りが収まったら帰るべき場所に帰るでしょう、、、多分、いんや、絶対に
コメント (2)
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