珠玉の時間

　私は子どもの頃から書店が大好きだった。
自分が思いがけなく本を書くようになって、その頃はどこの書店にもあった
自分の著書を見るためもあり、八重洲ブックセンターも時々行き、その喫茶室で新幹線を見ながらお茶を飲むのが、とても楽しかった。
　また新宿紀伊国屋本店や、南店へよく行ったが、一度だけ私の目の前で、自分の本を買った人を見て、とても嬉しかった記憶もある。
　
　書店が好きなのは今でも同じで、最近は経堂の三省堂書店がお気に入りだ。梅ヶ丘からバスで10分前後と近いのでとても便利だ。
　大型書店は「新しい本の香りがし、最新情報が溢れる知的な空間」だと
思う。昨日も欲しい本があり行ったが、いつも必ず行くのは5つのコーナーだ。そこでお目当ての本１冊と、もう一冊買った。
　その帰りに喫茶店に入り、コーヒーを飲みながら新しい本を読むのが、私にとっては最高に幸せな時間だ。誰にも邪魔されず、本の中にのめり込める
そんな決して長くはないひと時だけれど、私の生活をどれほど心豊かにしていることだろう。