夫は退院して1週間、意識はあるが寝たきりで、色々工夫してもほとんど
食べないし、食べても吐き出すことが多い。何とか努力しているが、水も
飲みこむのが大変なのは、嚥下(飲み込む)する力がなくなったのだろう。
東京大学教授矢作直樹先生の「自然死のすすめ」の表紙の言葉で「口から
食べられなくなったらお迎えのサイン」これは大変説得力があるが、夫は
今その状態になっている。
その本は昔から何回も読んでいて、随分知人達にも紹介した心身両面
の実質的で大変役立ち貴重な書籍だ。私はそれを主治医の先生にぜひお読
みいただきたくて、昨日千歳船橋にある先生のクリニックにお届けした。
話題が突然変わるが、まるで現代の風潮のような我が家で、「ドラマの
主人公」のような気分いるようにしているのは、そう思わないと私の神経
が持たないからだ。
比較的順風満帆な人生を歩んできたが、もしかしたらいろいろな意味で
最も厳しい時代だ。でも、長年お付き合いのある編集者のKさんは
「カウンセリングのプロである能里子先生ですから、ご自身のなかのご自分
にきっと明るい道を見出せるはずです。でも、無理は禁物です。どうぞ休む
時間楽しむ時間をお忘れなく。ご主人と能里子先生のこと、毎日お祈りして
おります。」嬉しい励ましのメールをくれた。
実はその前に「ドラマの中の主人公になれば良いのだ」と、俯瞰的な
活路を見つけていた、そんな明る自分が大好きだ。
これからも、楽しくがんばろうと思えるのは、寝ていても夫がそばに
いてくれるだけで幸せだから・・・