「白飯を食べよう」

2012-05-28 22:12:12 | 従って、本来の「ブログ」
       



                  「白飯を食べよう」



 現代人の食習慣は塩分と脂肪分の取り過ぎで様々な病気を引き起こ

していると言われていますが、そんなニュースをテレビで観ながら夕

飯を食べていると、「そらそうだわな」と唐揚げを掴んだ箸を持ちな

がら納得しました。まず、ご飯を食べないで惣菜ばっかり食べている

んだもの。恐らく、全てのおかずには多少なりとも塩や醤油や油で味

付けがされているでしょう。更に外食でもすれば、ご飯さえも寿司飯

やかやく飯など塩や添加物で味付けされています。かつて、評判のラ

ーメン店で働いた時に、一つの器に出汁の素の粉末を大鍋に入れるほ

どの量を入れていました。「そら出汁が効いて不味いはずはないわな

ぁ」と思いながらも、ただ、「絶対に身体に良くない」と思ってそれ

以来ラーメンの評判店には行かなくなりました。商売人は商売のためな

ら偽装だって何だってします。美味いものには美味くするための細工

が施されているのです。その仕込の様子を目の当たりにすればと

ても美味しいとばかり言ってられない量の調味料や添加物がこれでも

かという程使われていたりします。そして、その濃い味に慣らされて

何時しか白飯を食べなくなり、その替わりに味の強い惣菜ばかり摘ま

むようになったことが最大の原因ではないでしょうか。かつて、我が

国の食生活は世界の中でも最もバランスのいい食事だと言われてい

ました。1970年頃です。その頃、我々の食生活は白飯が中心でした。

例えば、唐揚げ一個やメザシ一尾で充分お碗一杯のご飯を平らげた

もんでした。ところが、今や我々の食事は惣菜ばかりでほとんど白飯を

食べなくなりました。当然ですが白飯自体には塩分も脂肪分もほとんど

ありません。いくら塩辛いものや脂っこいものを食べても白飯が薄めて

くれていたのです。もっとも、惣菜ばかり食べる余裕など庶民にはなか

ったのですが。その頃から比べてコメの消費量は半減しているらしいで

す。恐らく、その減った分を塩や油で味付けされた惣菜が満たしている

はずです。いくら減塩や低脂肪に拘った惣菜であっても、そればかり食

べていれば全体に占める摂取量はそれほど変わらないでしょう。まず、

白米で腹を満たす食生活に戻すこと。惣菜はご飯を食べるための添え

物として食べること。そうすれば、惣菜の塩加減や油加減を気にせず

に腹いっぱい食べても大丈夫なんです。そのことをコメの関係者は何

故訴えてこなかったのだろうか?今や、我々にとって白飯を腹いっぱ

い摂ることが塩分や脂肪分を摂らないで済む健康法ではないだろうか。

「じゃあ、ご飯入れる?」

「あっ、もう唐揚げでお腹いっぱい!」

                                    (おわり)