「あほリズム」
(603)
この頃のミュージックシーンではやたらと歌とダンスが合体した一糸
乱れぬパフォーマンスが流行りなのかもしれないが、そもそも踊りなが
ら歌う走りはシンガーソング&《ダンサー》のマイケル・ジャクソンに
違いないが、ただ私的には美樹克彦の「回転禁止の青春さ」が世界最初
だと思っているが、(1966年発売でさすがにその映像はなかったが、
それは踊りというよりも歌に合わせて腕を回す振付程度のものだったが、
それでも音楽ファンからは異端視された) しかし、一糸乱れぬ集団による
パフォーマンスといえば北朝鮮のマスゲームに勝るものはない。ある作家
はあのマスゲームを観ると気分が悪くなると言ったが、大勢による一糸乱
れぬダンスと同じ旋律をみんなで歌う《斉唱》のパフォーマンスを観てい
ると、どちらも背後で操っている太った人物が目に浮ぶ。私はみんなと同
じ動きを強要させられるのが厭だ。だって個人主義の西欧社会じゃ絶対や
らないでしょ?