「あほリズム」
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菅政権が新型コロナウイルスの猛威に対して国民に自粛を強いる
緊急事態宣言を延長したが期待したほどの成果を残すことがなく、
ただ、菅総理は大きな成果を残したと言うが、ここにきて宣言を解
除しようとしている。しかし、そんなものは規制を緩めればすぐに
拡大することは明白で、道半ばでの転換は目前に控える東京オリパ
ラの聖火リレーの日程が迫ることから、しかたなく宣言解除に踏み
切らざるを得なかったことは明白で、いよいよ政権が剣が峰に追い
やられた観は否めない。自らが所信表明した政策によってではなく、
いや、それさえもまるで韓国政界で繰り返されるような身内による
不正疑惑が明るみに出て思い通りにいかず、しかし、予期せぬ事態
からどれだけの総理が自らの本懐を為すことなく去って行ったこと
か。名を挙げれば、大地震から想定外の原発事故に奔走した菅内閣、
おっとこれは「すが」ではなく「かん」だったが。その一方で、何
一つ自らの公約を実現させることなく、にもかかわらず長期に亘っ
て「忖度」官僚に守られた前政権を、いや、むしろ何も決められな
かったことが結果的に長期政権をもたらしたのかもしれないが、そ
の後を選挙を経ずに引き継いだ現政権の命運がいよいよ尽きようと
している。何故なら、変異して感染力を増したコロナウイルスが自
然消滅することなどありえないからだ。またしても科学的根拠のな
い楽観論が語られているが、それはオリンピックの開催を第一義に
掲げているからほかならない。さて、果たしてオリンピアで点され
た聖火は人々の手に繋げられて東京の競技場の聖火台に無事に燈す
ことができるのだろうか?すでに多くのランナーが辞退して聖火が
消えかかろうとしているが。そこで一句、
「かくすれば かくなるものと知りながら 止むに止まれぬ五輪ピック」